Alexander McQueen: Savage Beauty (Fashion Studies)

著者 :
  • Metropolitan Museum of Art
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  • Amazon.co.jp ・洋書 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9780300169782

感想・レビュー・書評

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  • メトロポリタン美術館(MET)で開催されていたAlexander McQueen回顧展の図録。
    初期から晩年に至るまでの多彩な作品内容、洗練された質の高い写真、的確なレビュー、そして厳選されたAlexander Lee McQueen自身の引用。全てが素晴らしい。
    巻末には同ブランド現主任デザイナーであるSarah Burton(ケイト・ミドルトンのウェディングドレスをデザインしたことで日本国内でも知られているだろう)のインタビューも収録されている。

    本文中、いみじくも、彼は"hero artist"と呼ばれているが、21世紀ファション界においてこの名に相応しい人物はそう多くないだろう。図録を見ると、彼の制作態度が前衛と保守の中庸だったことが見出せる。彼は型破りな作品を作るために、歴史と伝統に学ぶ。また彼は、単なる快いものではなく、世界にある醜いもの、グロテスクなもの、悲惨なものから目を背けることなく、作品へと昇華する。

    服飾は第一に誰かによって着られるものであり、実用性を伴う工芸品に近い。この点、鑑賞のみを目的とした音楽、美術といった古典的芸術ジャンルとは異なる。しかし服飾に芸術的要素がないわけではない。まさにその要素を、傑出したスタイルで展開した人物の一人がLee McQueenなのだろう。

    そして本書は彼の傑出した創造性を味わえる、優れた図録であると思う。

  • MoMAで開催された英国のファッションデザイナーAlexander Mcqueenの展覧会に出展された作品や解説を収めた一冊。
    実験的で心に訴えかけるショーの数々で、ファッション界に波紋を投げかけながらも、2010年に自殺によりこの世を去ったMcqeen。その短い生涯に手掛けた作品には素材やパターン、カッティングに至るまで、細部に挑発的で優美な感性がちりばめられている。

  • メトロポリタン美術館で行われた、Alexander McQueen回顧展の図録。
    納められているAlexander McQueenの作品が素晴らしいのはもちろん、この図録自身もとても素晴らしい。

  • 退廃的。孤高。フォルムの美しさ。細部までもが美しい。マネキンはこの展覧会の為に作られたんだろうか

  • 2011年春よりニューヨークのメトロポリタン美術館で開催されている展覧会「Alexander McQueen: Savage Beauty」の図録がようやく納品されました。昨年急逝したファッションデザイナーのアレクサンダー・マックイーンですが、はからずもイギリス皇室のウィリアム王子と結婚したケイト・ミドルトンのウェディングドレスで老若男女に広く知れ渡りました。これからという時に逝ってしまったのが非常に残念です。話を元に戻しましょう。
    Costume Institute部門が主催するこの展覧会を機にMET GALAと呼ばれるパーティが催されました。これはメトロポリタン美術館への寄付金集めを目的としております。非常に華やかなパーティで世界的にもニュース配信されたのは記憶に新しいです。この展覧会図録ですが、一時在庫切れになったようで増刷されたようです。なのでこうして入手できたのです。(一時もう品切れで古本で入手か?と心配しました。)でも、もう大丈夫です。増刷が完了したようです。

  • Alexander McQueenのコレクションの作品中心の一冊。一部、ディティール見せあり、モデル着用フォトもあり。大判で写真が大きく観やすいのが良い。シュールレアリスムの世界観や、奇抜なアイデアやショーの演出の才能だけではなく、服のシルエットの上品さや、仕上げの堅牢さも分かる。ドレスをまとった時のエレガントさとグロテスクな部分が程よくミックスされて表現されているのが一望のもとに。コレクションの映像(ファッションショーの映像)などで概要までしか知ることが出来なかったのでAlexander McQueenの作品を初めてゆっくり見れた。仕事集。どうして死ななくてもいい人ばかりがわざわざ死ぬんだろうと計らずしも思ってしまう一冊。

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