Unaccustomed Earth (Vintage Contemporaries)

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  • Amazon.co.jp ・洋書 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9780307278258

感想・レビュー・書評

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  • ラヒリさんの本は三冊目。一話のみ読了。違和感を許容して生きている…なぜかな…

  • 以前読んだ短編、interpreter of maladies は「想い」を強く感じる本でしたが、この本は、それらの想いの喪失のイメージが濃い。
    どの短編にも共通するのは、諦めの色。諦めのその先は、荒涼としていて胸が軋むけれど、どこかに甘やかさを隠している気がします。だから悲壮感はないのか。

    色々なことを「思い出」した。
    異国で育った子供時代の記憶。知りえないはずの、両親の当時の胸のうち。コルカタで出会ったインド人女性たちの、何かを控えた笑顔。NYの高校時代、どうしても数学で勝てなかったインド系の子の、中指の大きな筆豆。その子を迎えにきた大型SUVの運転席に見えた、母親のサリーの模様。コルカタで出会ったミニスカートの上流階級の女子大生は、「結婚するなら親の決めた人」と言っていたっけ。隣の数人の女子も「うんうん」と当然のようにうなずいていた。昔住んでいたイギリスの家、しばらく経って訪れたら、インド人のお医者さん家族が住んでいて、壁の色から何までものっそいインド風に模様替えされてたっけ・・・・などなど。
    と、喚起された記憶は断片的だし物語の進行とまったく関係なかったりしますが。記憶は、体験自体よりも感情を根っことして残っているのだなぁと、この人の本を読むと、思うんです。
    描かれている一つ一つの事象に、ふるりと記憶がつまびかれて、感動が寄せてくる。


    読み終わった今、見知らぬ土地で暮らしたことのある子供というのは、早いうちから「let go」することに、親しんでいる・・・と思う。
    そして、「家族」っていうのは、義務に近いものなのかもしれない、とも。この国では多くの女子の口から「幸せな家族を作るのが夢」ってよく聞くけど、結婚もする前からソレが目的化してたら大変だろうね。トルストイの「家庭の幸福」を読んだときと同じような印象を持つ。
    季節的には秋に読みたかったけれど、きっと今後何度も読むだろうと思うので。自分の意志以外で海外に渡った人には、特に胸に刺さるものがあるんじゃないかと思うし、そうでなくても家庭に属したことがある人には、ノスタルジックな一冊となるんじゃなかろうか。

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