Finding Winnie: The True Story of the World's Most Famous Bear (Caldecott Medal Winner)
- Little, Brown Books for Young Readers (2015年10月20日発売)


- Amazon.co.jp ・洋書 (56ページ)
- / ISBN・EAN: 9780316324908
感想・レビュー・書評
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6週間前に読んだ『プーさんの戦争』と同じ著者、同じテーマ。『プーさんの戦争』がコグマのウィニー目線だとすれば、こちらは(ウィニーを見つけた)コールボーン氏目線の作品と言える。
『プーさんの戦争』読後に本書と和訳版(『プーさんとであった日』)の存在を知ったが、ストーリーも大方知っているしと思い切って本書の方をチョイス!結論、こちらを後読みにして良かったかも。。
初めて『プーさんの戦争』を読んだ時は一つの児童文学作品として楽しめはしたけど、動物間の抗争といった想像上のエピソードがふんだんに盛り込まれており、思えば無理がある構成だったようにも思う。ベッドタイムストーリーにしてはやっぱり長かったし笑笑
一方で本書の方は話がタイトル負けしていない。英語らしいシンプルな言葉の並びのおかげかな。コールボーン氏やクリストファー・ロビン君がウィニーに巡り合うまでの物語を、ベッドタイムストーリーらしいホッとする言葉と優しいタッチで映し出してくれている。
絵本の醍醐味はイラストを眺めながらストーリーを追えるところだけど、本書はどのページの絵も伸び伸びとしていた。自分のお気に入りを挙げるとすれば…、
・コールボーン氏がウィニーを引き取った際に見せた、彼女(ちなみに雌!)の嬉しそうな横顔
・大きくなったウィニーがクリストファー・ロビン君を背中に乗っけているところ。(映画『グッバイ・クリストファー・ロビン』でこのシーンがあれば是非観てみたい!)
・ファミリーツリー。物語もこうして継承されていると再認識。この温かみが子供達にも伝播してくれると良いな。
もう一つ、コールボーン氏とのお別れ。『プーさんの戦争』においてウィニーは戦場に同行して氏の役に立ちたいという勇敢な印象のコグマだった。それが叶わず、別れの際は勿論寂しさも見受けられたが、ここではより大きな寂しさと愛情が短い文章に込められていた。
「離れ離れになっても大好きだからね」。その言葉を最後に噛み締め本を閉じる。なるほど、表紙絵もメッセージ負けしていない。
ouiさんのレビューを拝読し、別の視点で物語を探りたくなりました!改めてご紹介いただき有難うございました♪詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何の前情報もなく読んだ。「世界でもっとも有名なクマ」と書いてあるのにピンともこなかった。
幼い男の子Coleはお母さんに、「お話してくれる?」と眠る前のお話をせがむ。
そこでお母さんは、少年が生まれる約100年ほど前の、熊にまつわる実話を話してやる。
主人公はWinnipegに暮らしていたHarry Colebournという獣医。
(ここでColeつながりでこの少年とこの獣医にはつながりがあるなとは見当がついた)
Harryは戦争に行くことになる。その道中の駅で、彼は捕らえられた一頭の子グマを見つける。彼は迷ったあげく、20ドルもだして子グマを買い取る。
HarryはそのクマをWinnieと名付けて任地まで連れていき、世話してやる。他の仲間もせっせと食べ物を運んでくる。
ところが、いよいよ前線に行かなければならなくなり、彼はやむなくロンドン動物園にWinnieを預けることにした。
ここでHarryとWinnieの物語が終わる。
が、ん?なんか別の物語が始まったぞ。
Winnie-the-PoohとChristopher Robin Milneという名前がすぐに出てきて、マジか、と思わずつぶやいた。
ロンドン動物園を父と訪れた、クマのぬいぐるみが好きなChristopherは、Winnieと出会い(意気投合し?)、柵のなかに入ってWinnieとなかよく遊びさえする(実際のその写真が本書には載っている!) 。
それを見ていた少年の父親の名前は、Alan Alexander Milneといった。
そしてさらに、本書の作者がHarryの孫であることが明かされる(ここでまた、マジか、がでた)。
巻末にアルバムがついていて、HarryとWinnie、そしてChristopherとWinnieの写真を見たらまんまと泣かされそうになった。
他にもプーさんの物語誕生に関する絵本が出てるみたいだから有名な話なんだろうけど、何も知らなくて得した。めちゃくちゃ楽しめた。A.A.ミルンの息子って、クリストファー・ロビンっていうんだ。それすら知らなかった。あーびっくりした。
プーさん、読んでみたくなった。-
ouiさん
突然のコメント失礼します!
自分が以前読んだ『プーさんの戦争』という児童書と"Finding Winnie"の画風が同一だったの...ouiさん
突然のコメント失礼します!
自分が以前読んだ『プーさんの戦争』という児童書と"Finding Winnie"の画風が同一だったので調べたらやはり同じ作者で思わず反応してしまいました笑 レビューも拝読し、ouiさんのように英語という別の角度からプーさんの起源を探りたくなりました。
『プーさんの戦争』ではWinnieが森でお母さんグマと暮らしていた頃から始まります。ただChristpher Robinとのエピソードが少し物足りなかった気がするので、今度は本書にも触れていきたいと思います^ ^
思いがけない、素敵な発見をもたらしてくださり有難うございました!2022/03/25 -
ahddamsさん
ありがとうございます!ほんとだ、イラストレーターも同じですね。F.W.より長くて詳しそう。探して読んでみます!
ところ...ahddamsさん
ありがとうございます!ほんとだ、イラストレーターも同じですね。F.W.より長くて詳しそう。探して読んでみます!
ところでクリストファー・ロビン関係といえば、サイモン・カーティス監督の「グッバイ・クリストファー・ロビン」はご覧になりましたか?
もし未見ならahddamsさんも観てみませんか?笑
私はF.W.でがぜん興味がわいて、近々観ようかと思ってるところです。2022/03/25 -
ouiさん
ぜひぜひお楽しみください♪『プーさんの戦争』はWinnie目線なので、また別の発見があるかもしれません^ ^
実はあの後ディズ...ouiさん
ぜひぜひお楽しみください♪『プーさんの戦争』はWinnie目線なので、また別の発見があるかもしれません^ ^
実はあの後ディズニー映画の方(『プーと大人になった僕』)を観ていて、『グッバイ〜』の事は知りませんでした汗 いま予告編を観ましたが、個人的にディズニーよりも好みかもしれません…!
観れた暁には映画作品用のアカウントcinemahddamsに感想を書きます。ouiさんの感想も楽しみにしています♪2022/03/25
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戦争での行軍中、猟師に囚われた子熊を見つけた獣医のHurry。子熊にWinnieと名前をつけて一緒に行軍をします。カナダからイギリス、大西洋を渡る旅です。
子熊のWinnieとの絆も泣けるのですが、大きくなっているWinnieの為にHurryが決めた決断、そこから世代を重ねていく物語。
一つの物語が違う物語と重なりつながり、また新たな物語へ。
とても壮大な絵本でした。感動間違いなし!
この長い絵本をわずか10分でまとめてしまったゆりこさんもすごい!
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くまのプーさんは、どうやって誕生したのか。こんな誕生秘話があったなんて。ドラマのような本当のお話。文字多めの絵本です。
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著者 Lindsay Mattick のHP:
http://www.lindsaymattick.com