The Line of Beauty

  • Picador (2005年4月1日発売)
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  • Amazon.co.jp ・洋書 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9780330483216

The Line of Beautyの感想・レビュー・書評

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  • 2004年Booker賞受賞作。

    とても面白く、でも万人には勧めにくい本でした。
    知らなかったのだけど、この本が受賞した時、「ゲイ小説が受賞した」って言う風に話題になったらしいのですね。あらすじを見れば主人公がゲイなことはわかるのですが、英米の小説では全然珍しいことではないのであまり気にせず読みはじめたところ、性的に露骨な表現も多々あり、別に気持ち悪くはないけどちょっと居心地が悪いくらいでした。ドラッグの描写も多くて、その辺も含めて苦手な人もいるかも。

    その上で、でもそれが気になり過ぎない人には読んで損がないよな、と思えたのは、一つには文章が美しいこと。私のような外国人が読んでも美しい文なのですが、批評家の中には「これだけ文章が美しければキャラクターもプロットもいらないくらいだ」とかいている人もいるほど。
    さらに、中流階級出身の(ゲイの)青年が、上流階級のある家族と、そしてハイ・ソサエティ自体と「恋に落ち」、80年代の空虚に気楽で贅沢な空気の中で蜜月を迎えるのだけど、でも…と言うストーリー自体にもひきこまれるものがありました。恋人も出てくるのだけど、そういう普通の意味での恋愛小説ではないです。
    イギリスの小説には階級社会が背景となっているものが多いですが、この小説の主人公は、文学と芸術は愛しているけれど見事なくらい政治に関心がないので、大学時代の親友の家(上流階級で父親は国会議員)に身を寄せながら、「失業率がこんなに高いのにこいつらはろくに仕事もせず贅沢して」とか普通のイギリス小説の主人公が考えそうなことははあまり考えず、彼らの俗物加減に気がつきながらも、彼らの持つ美しいものにひたすら惹かれ、浸っていくのです。

    小説が好きな人ならお勧め。
    *2006年のmixi日記から、細部を訂正して転載しました。

  • 1980年代のイギリスが舞台。MPのおうちに寄宿するゲイの学生の視点で、色んな事件が語られる。
    麻薬、ゲイセックス、エイズ。淡々と、問題とされることが描写されていて、ふと、主人公のニックは現実に何の希望も抱いていないのでは?なんて気になる。
    上流社会の華々しさとは裏腹に、割と暗い雰囲気で物語が進むので、引きずられそうになって辛かった覚えが。
    BBCでドラマにもなったので、映像でも楽しみたいひとは、そちらもぜひ。

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