The Arithmetic of Elliptic Curves (Graduate Texts in Mathematics, 106)
- Springer (2009年5月29日発売)
- Amazon.co.jp ・洋書 (533ページ)
- / ISBN・EAN: 9780387094939
感想・レビュー・書評
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https://link.springer.com/book/10.1007/978-0-387-09494-6
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平易な英語で書かれている。といっても、私は英語の本を読んだ経験はそれほど多くもないので適切に評価できない。でも、いわゆる小説よりは語彙の数が少ないのではなかろうか。
代数曲線の中でも、特に面白い楕円曲線を扱っている。体が複素数体なのか有限体なのか、あるいは別の体なのかによって楕円曲線は様々に変わっていく。
楕円曲線が暗号に使われていることを知っている人もいるかもしれない。またフェルマーの最終定理に使われていることを知っている人もいるかもしれない。それほど、楕円曲線は広く縦横無尽に活躍している。
また、今となっては解決している、佐藤-テイト予想やABC予想が、まだ未解決のときに書かれている。そんな中で今注目の楕円曲線関連の予想はBSD予想ではなかろうか。ミレニアム問題としても有名な問題である。
なお、予備知識はそれほどいらないかもしれないが、日本語で楕円曲線の本を並行して読んでいた方がいいかもしれない。因みに、私はシルヴァーマン著、鈴木治郎訳の「楕円曲線論概説 上」と辻井、笠原、編著の「暗号理論と楕円曲線」を予備知識として持っていた。