History of Western Philosophy (Routledge Classics)
- Routledge (2004年2月2日発売)
- Amazon.co.jp ・洋書 (792ページ)
- / ISBN・EAN: 9780415325059
感想・レビュー・書評
-
ラッセルの有名な哲学者紹介。好きな哲学者を拾い読みしています。好みで書いている内容も違って面白いです。翻訳本は非常に高いので持っていませんので自分の理解が正しいのかは自信の読解力次第です。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
Principle of MathematicsやIntroduction to Mathematical Philosophyとは随分印象が変わって、さらりさらりと哲学史を書き流していきます。Russellの緻密さや奥深さはここでは発揮されていないが、これだけ軽くかけるというのも一つの能力であることはまちがない。
それでもラッセルはラッセル、ちゃんとした英語の文章の見本であることは間違いない。これは、日本語でも英語でも言えることだが、参考(どれだけ遙か彼方にあるとしても)になる文章を書ける人というのはごく限られている。其の代表格であるラッセルがごく一般的な哲学史という幅広いサブジェクトでまとまったモノを残してくれたのはある意味ありがたいことなのかもしれない。ちゃんと英語を勉強したい人はじっくり読むとためになるでしょう。
日本ではつい20年くらい前まで英語で書かれたモノは随分蔑ろにされていて、フランス・ドイツ哲学が専ら幅をきかせてたせいもあり、ラッセルは少なくとも、ヘーゲル、ハイデガー、サルトル、フーコーのように「追っかけ」の対象になるような人ではなかった。もちろん、専門が、数理・言語哲学(それもいわゆるAnalytic Philosophyの)であったことも要因であり、一般大衆に訴えるモノにそれほど力を入れなかったためかもしれない。それでも、押しも押されぬ知識人の代表のような人であり、学者というクライテリアを超越した数少ない知識人といえるでしょう。
蛇足:
何を求めているかによるが、赤川次郎の作品をいくら読んでも、武田泰淳の作品にはかえらない。ハリーポッターをいくら読んでも、ラッセルにはかえられない(参考書や英語について講釈している本を飛び越えたい人は挑戦してみるといいかもしれない)。
(なぜ、星3つかというと、哲学の内容は非常に薄いから)。