Animal Farm: 75th Anniversary Edition (Signet Classics)
- Signet (2004年4月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 8601409685823
感想・レビュー・書評
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スターリン時代のソ連批判。皮肉。
副題に"fairy tale"と銘打ちながらも実際には現実世界の歴史と明確に対応しており、政治批判としての性格が前面に出ている。風刺として実によくできている。見習いたい。
ラストはなんとも言えないやるせなさが残った。やっぱり、これがオーウェルだ。
英語は平易。牧場に関連する単語の中には見慣れないものもあるが、筋を追うのには問題ない。今回は訳書を読まずにいきなり原書に挑戦したのだが、ストレスを感じずに読み終えることができた。洋書入門にもおすすめ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
権力が生まれ、特権階級化してく構造が見事に描かれている。粛清、歴史の塗替え、プロパガンダ・・・。時代を経て革命当時の高邁な思想は忘れ去られていく。
オーウェルはソ連をモデルにして書いたようだが、今の日本もまったく同じだなぁ。 -
(#31)
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全体主義を風刺した作品と言われ、動物たちが支配者である人間を追い出し、自分たち自身で農場を運営していく経緯が描かれる。自治に燃える理想と、いつの間にか支配者層が出現し、無知さゆえにその暴走を全く止められない多くの他の動物たち。労働の喜びと実はそれが機能的には支配者への貢献につながっているという矛盾。情報操作をたくみに行う独裁者や、その指示に従うスポークスマン的な人物(動物)、そして最後には追い出したはずの人間たちと裏で手を組んでいる(組まざるを得ない)という現実。共産主義の出現と瓦解を目の当たりにしてきた私たちにとって、この物語は登場人物が動物であることを除けば、否、動物だからこそ、その動物のふるまいが逆にユーモラスに滑稽に描かれており、かえってリアルに読者に迫ってくる。
希望が見えず、その余韻たるや何か辛いものが心に残る読後感であるが、しかし、この作品が、当時の全体主義を見事に描ききった傑作といわれる所以を体感することができたのはすばらしい経験となった。
英語のレベルは、単語は見慣れないものもあるが、構文が平易で、どこを指しているか掴むのに時間がかかる指示語ではなく、そのものずばりの単語を何回も繰り返し使ってくれていることもあり、筋を追いながら内容を十分に楽しめる作品である。 -
ロシア革命後のスターリン政治を痛烈に批判した本。
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授業
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読みやすい英語でかかれているけど、登場人物(動物)がたくさんでてきてややこしかった〜
皮肉がたくさん込められていて、面白い。
ただ、知識が足りないせいか、どの出来事を揶揄しているか分かりづらかった。
「全ての動物は等しい。ただ一部の動物はより等しい権利を有する」って最後のとこがすき。
民主主義の本音と建前だね。 -
初めての洋書。
ブタがトップを占める社会主義の話だと思う。その後、風車の必要性がみなに理解され、仲良くなるといった感じだったと思う。理解しきれていない点は、これから。