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- Amazon.co.jp ・洋書 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9780553271980
感想・レビュー・書評
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これも職場の先輩に薦められて購入。最初は、難しい政治情勢の解説ばかりでよく内容が飲み込めず、しばらく放置していたが、生徒とともに自習をする機会があり、半ば強制的に2時間ぶっ続けで読んだことから、内容がようやく頭に入ってくるようになり、本格的に読み始めた。
ジャーナリストのミラーが遭遇したユダヤ人の自殺事件現場に残された日記を手に入れるところから始まるストーリー展開は、見るものを飽きさせない。特に前半に出てくるこの自殺したユダヤ人による日記は、他の部分に比べフォントも大きく平易に書かれているため、どんどん読み進められた。ドイツ人による戦時中のユダヤ人迫害がリアルに描写され、ここから本書にぐいぐい引き込まれていった。
主人公ミラーが、まだドイツに潜伏している当時の将校ロシュマンを突き止めていく様子に、ハラハラドキドキしながら読み進めることができた。またそこにからむドイツとエジプトの同盟、イスラエルの秘密組織によるミラーの援助等の政治状況、そして恋人シギとのラブストーリーなど、内容に厚みを持たせている。
ドイツの人名・地名や、単語の難しさがあり、なかなか正確な内容把握をしながら読むことはできなかったが、それでも骨太のプロットが読者を引き込む良書であった。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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