Flowers for Algernon

  • Bantam
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  • Amazon.co.jp ・洋書 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9780553274509

感想・レビュー・書評

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  • 中学の時に課題で読んだ記憶があるがもう一度読了。当時、「無知が幸せか、英知が幸せか」の課題で作文を書いた時は完全に後者を選び力説したが、十年以上経った今は前者の様に思う。それにしても一度手に入れたものを失う事はなんて酷で悲しいものだろう。久々に人の死以外を扱う作品でここまで号泣した。

  • 自分自身とCharlieを重ね合わせて、せつなくなったのを良く覚えている。多くの経験をさせてもらったアメリカでの1年の最後に買ってきた本。たくさんのことを学びたくさんの人に出会い素晴らしい1年だったけど、それも終わって思い出はだんだん色あせていく。自分にはその後何が残るのだろうかと…。
    それから40年がたった。私の中には確実にあの1年が生きている。それがあらためてうれしいと思う。色あせた思い出、でも私の一部。
    Charlieの中にもきっと多くの記憶が静かに眠っている。

  • 主人公チャーリー・ゴードンは知能に障害を持つ32歳。
    彼の亡き叔父の知り合いのパン屋さんで働いている。
    そんな彼に知能があがる実験的な脳の手術を持ちかける大学教授たちが現れる。
    手術は成功し、小さな子どもほどの知能しかなかったチャーリーはどんどん知能をあげ、しまいには大学教授たちをもしのぐ知能を得る。
    チャーリーに先んじて脳手術を受けたマウスのアルジャーノン。
    アルジャーノンに親近感を持ったチャーリーはマウスを自宅で世話をしはじめ、そのうちにアルジャーノンの異変に気がつき始める。
    この手術には欠陥があった。


    チャーリー自身が書く手術の結果報告の形で書かれたこの本の最初の部分はチャーリーの能力を表わすようにスペルミスやなんかでとっても読みにくく書かれています。
    手術後チャーリーの知能が上がるにつれスペルも正しく、難しい単語も増えてゆきます。

    知能が低く生まれたため母に疎んじられていたことすらわからなかったチャーリーが手術後いろいろなことを理解しはじめます。
    わからない方が幸せだったような事実も。

    他の子どもと同じくらいお利口になったら妹のように母に好かれるから頭がよくなりたいと手術を受けるチャーリー。
    こどもはこんなにお母さんを求めているのだと、その気持ちが痛々しい。

    知能がだんだんあがって、今までは友達だと思っていたパン屋の仲間が自分に笑いかけているのではなくてあざ笑っていたことに気づいてしまったり。

    その反面、しだいに誰にでもやさしく穏やかだったチャーリーの性格も変わってゆきます。

    脳の手術を受けたチャーリーにそれまで親切だったパン屋の仲間が言います。
    「聖書を読んだでしょチャーリー。禁断の果物を口にしてしまったのよ。」と。

    そして、しだいに知能が失われて行く過程がとても悲しくて。
    下ってゆくエスカレーターは止められないからせめて少しでもたくさん本を読んで少しでも段を上り知能が失われるのを遅らせようとするチャーリー。
    知能が失われて行くのを表わすようにまたスペルや文章が乱れてきます。

    チャーリーはどうだったら幸せだったのでしょう。
    人はどうだったら幸せなのでしょう。
    人の幸せとは何かを考えさせられる、そんなお話でした。

  • 言語レベルの変化が見えてせつないです…今度和訳版も読んでみようかしらん。

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