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- Amazon.co.jp ・洋書 (309ページ)
- / ISBN・EAN: 9780571258819
感想・レビュー・書評
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長すぎるモラトリアム期間を過ごしている28歳の青年が主人公。しかし、そのような人生を送っているのには、彼なりの事情がある。墓地近くの空き家に不法に住み着く彼と彼の仲間たちの、淡々とした日常。読んでいるうちに退屈になってくるが、そもそも若い頃の日々は、なんの見通しも立たない苛立ちと、それを上回る退屈に支配されている、変わり映えのない日々ではなかったか。その変わり映えのない日々の描写が延々と続いた後に、本の終わりの数ページに至ってようやく物語が動き出す。青春の終わりは、悲しく、みっともない。でも、そのみっともなさを乗り越えなければ、人生は先には進めない。
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複数の語り手による、サンセットパークという場所を舞台にした物語、人生のある一つの出来事が、どのように後の人生に影響を及ぼすか考えさせられる。ぱっとしない登場人物いずれも好きになり、ハッピーエンドを期待するが、そんな風にはやはりならなかった。
3人称や2人称をおりまぜて、前作のインビジブルより、複雑になっているが、出来事を紡いで、魅惑する書き方は、ポールオースターらしさが随所にでている。
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