The Power

  • Penguin Books Ltd (2017年4月6日発売)
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Amazon.co.jp ・洋書 (352ページ) / ISBN・EAN: 9780670919963

感想・レビュー・書評

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  • 冒頭、とっつきにくさを感じて放置していたものの、Amazonで映像化されたとのことで再度チャレンジ。どうやらただの勘違いのようで、あっという間に読んでしまった。ある日を境に、圧倒的なまでの力が女性に備わったとしたら、社会はいかに変わるのか?その答えを、数百年後の未来の歴史学者が小説という形で辿っていく。ロクシー、アリー、ジョスリンの三人の若い女性だけでなく、妙齢の女性市長マーゴット、野心溢れる男性のフリージャーナリストのトゥンデの視点から、歴史の転換点が語られる。

    朝から晩まで、幼女から老女、あらゆる年代の女性が被害に遭う性暴力・性差別の事件、体験、伝聞を延々と耳にするこのクッソみてえな世の中が、女性達の手で根底からひっくり返され、激しく揺さぶられる…そんな下剋上物語、気持ちよくない訳がない!自分の職場のビルを破壊するゴジラが最っっっ高のカタルシスをもたらしてくれるように、ひたすら暴力を振るい続けながら、男性による既得権と独占を打ち壊し、傷つけられた心身と踏み躙られた尊厳を取り戻していく女性達の姿に拍手喝采を浴びせたくなってしまった。おかげで無知を強いられていたアナウンサーは発言権を得るし、感情的と判じられていた政治家は真剣に受け止められるし、性奴隷にされていた女性は開放されるし。当たり前だが!

    しかし、女性と男性の立場の逆転は、次第に現実をそっくりそのまま反転させたかのような地獄の様相を描く。女性による男性の基本的人権の迫害、強姦、性器切除…。女性の許可や帯同がなければ外出もままならず、すべての功績は女性のものとされ、男性が持つありとあらゆるものが簒奪される世界…。あれ、デジャヴ???男性達に同情はするものの、フィクションの薄皮を一枚向けば、横たわっているのは現実の女性。自分が今いる世界がいかにグロテスクなものか改めて思い知らされ、昂った気持ちもすっかり霧散してしまった。

    男性が統治する社会であれば、"more gentle, more loving and naturally nurturing" だろう、という最後の皮肉が最高に痺れた。"Why did they do it?" "Because they could." できるから、ただそれだけの理由で力を行使する、それが人間の性か。真の平等がこの世界にもたらされるためには何が必要なのか、考えて込んでしまった…。

  • Women's prize for fiction 2017の受賞作品。
    過去隠されてきた女性だけが持つPower(手から電気を放出)の存在が顕在化するという内容。最終的には世界崩壊につながるであろう最終戦争の火蓋が切って落とされるところで終了。
    Powerを持つ人間は鎖骨近辺にskeinを持ち、その移植によって男性でも行使できる等、設定にこだわっているようだが。終盤がただグロい。それが書きたかっただけなのではなかろうか?中盤あたりまでは読みやすく、実力があるのは理解できるが、残念。

  • 「world building」の資料として教授に勧められていたので読み始めたら普通に面白かったので、そのまま最後まで読んだ。すごい上質なラノベという感じで、中学生の時鎌池和馬が大好きだった人が大人になってから読む本という感じで最高だった。

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