Making Democracy Work: Civic Traditions in Modern Italy (Princeton Paperbacks)

  • Princeton Univ Pr (1994年5月27日発売)
4.00
  • (0)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 12
感想 : 2
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・洋書 (272ページ) / ISBN・EAN: 9780691037387

作品紹介・あらすじ

Why do some democratic governments succeed and others fail? In a book that has received attention from policymakers and civic activists in America and around the world, Robert Putnam and his collaborators offer empirical evidence for the importance of 'civic community' in developing successful institutions. Their focus is on a unique experiment begun in 1970 when Italy created new governments for each of its regions. After spending two decades analyzing the efficacy of these governments in such fields as agriculture, housing, and health services, they reveal patterns of associationism, trust, and cooperation that facilitate good governance and economic prosperity.

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「何故、似たような制度的構造を持つにもかかわらず、地方行政府のパフォーマンスに顕著な違いが生じるのか」という疑問を解明するため、1970年代にイタリアで進行した権限委譲を背景に、20年以上にわたってデータを採集し、同国の地方行政府の比較検討を行ったその研究成果をまとめた作品。

    その結果、パフォーマンスの違いは市民の経済的収入や教育程度から生じるのではなく、市民の civic virtue (例えば、ability to trust, willingness to participate, sense of justice)の違いから生まれていると結論し、それらを social capital という概念で捉えることを主張した。以来、social capitalという用語は、他の政治学分野においても一つのreference pointとなった。例えば、政治理論における市民権理論の発展への貢献は顕著である。

    またそれらを証明するために用いられている数理的手法は、綿密・詳細なデータ収集にもかかわらず(という言い方はおかしいかもしれないが)、ごく簡単なものであり、その分著者のデータ分析の手腕に圧倒される思いがする。

    一方でsocial capitalの蓄積に関し歴史的決定論に陥っていることは否めず、またどのようにしたらvicious circleを「反転」させることが出来るか、など規範的議論までには踏み込めていない点で若干物足りなさも覚えるが、しかしそれらは本書の全体的価値を揺るがすものではない。
    (注:このレヴューはアマゾンのカスタマー・レヴューと同内容ですが、後者の方も僕が書いたものです。念のため。)

  • 二回目読了。前よりちょっとわかった気がする。
    アメリカの20世紀後半の社会科学の研究の型となったとも言われる本書。分析方法、着想が素晴らしい。ただやはり市民社会万歳的なイデオロギーの固定が見られるのがあんまり好きではないので☆4。
    同時発生的に起こる同じような社会的な事例や制度に対して比較研究をしようと考えている人にはとても役立つ研究の型が見られるとおもう。
    ここからソーシャルキャピタル万能論がより一般化したように思うが、いまはパットナムの偉業が逆にソーシャルキャピタル万能論という形骸化を生んでいる節はある。
    制度パフォーマンスとしてみたときにソーシャルキャピタルが有効に働くということはこの調査で言えるけど、依然として政治に関心のない市民というのは日本ではマジョリティだし、それ以外のところに比重を置いているとも考えられる。

    政治意識を高めましょうという理想論より、政治的な関心が薄い国民が多数でもどうすれば「最悪」に陥らない国土運営ができるか、どこまで分割すれば国民は情報のカオスに陥らず自分ごととして政治に考えてくれるのか(地方分権、コミュニティ分権など)の方が実践的なのかな。。。
    うーん。結局日本は自分がやらなくても周りの人がどうにかしてくれるようなシステムになっているしな。。。と思ったりする。不思議だ。

全2件中 1 - 2件を表示

Robert D.Putnamの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×