- Amazon.co.jp ・洋書 (472ページ)
- / ISBN・EAN: 9780714838397
感想・レビュー・書評
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すごい大好きな写真集。なぜか近くの本屋で洋書のやつが500円だったから即買いした。
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国、人種、年齢を問わず様々な人の写真を収めています。
めかしこまれた赤ん坊、銃を持つ少年、ハードなロッカー、伝統衣装をまとう老人・・200枚以上の写真のどれにも強くその人の『一瞬』を感じ、遠い国に生きる人の様子がリアルに伝わってきました。
今現在の彼らがどこで何を考えながら生きているのか想像をはせずにはいられません。 -
スティーブ・マッカリーの名前を知らなくも、表紙にもなっているアフガニスタンの少女の写真には見覚えある人も少なくないでしょう。
よくポストカードで売っているし。
アジアを中心に世界各国の老若男女のポートレートが240枚ぎっしりと詰まっています。
故意にトリミングされ、粒子の荒らさが目立つ写真も多いのですが、それがまたかえってこの写真集の魅力になっていうように思います。
意外なようですが、彼の撮るポートレートには笑顔が少ないんですね。ほとんど皆無といっていいくらい。
大学卒業後2年間あまり新聞社で働いた経験からでしょうか。あくまでもジャ-ナリスッティクな視点で被写体と向かい合っている気がします。
独特の緊張感を帯びた硬質で乾いた作風は、巷に蔓延る〝アジアの子供のホノボノ写真〟とは一線を画しています。
1980年アフガニスタンの作品でロバート・キャパ賞を受賞。1985年には、世界報道写真賞の4部門にて最優秀賞を受賞。1986年よりマグナムに参加し、現在は正会員になっています。
そろそろ引退してもおかしくないほどお年を召しているんですが、現在もアフガニスタン、イラン・イラク戦争の取材、NYでの写真セミナ-など精力的に活動しているようです。
まさに報道写真家の鑑のような人ですね。
2000年に出版された「South Southeast」も必見です。
どの作品もまるで映画のスチ-ル写真のような非現実的なオ-ラを放っていて、いったいどうやったらこんな写真が撮れるのかと驚嘆しきりでした。