Elliot Erwitt Snaps

制作 : Elliott Erwitt 
  • Phaidon Press
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本棚登録 : 14
レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・洋書 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9780714843308

感想・レビュー・書評

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  • ■スナップ写真ならまずはこれを。■

     写真家にとって写真を撮ると云う事は、時には自分のためだけの写真を撮ることがあっても、通常はその写真を何らかの形で世に出すという事と不可分でありましょう。

     また、写真の持つ機能として、「撮る:目の前の美しい風景を我が物にする」機能と「焼く:意味のある部分を切り取って複製する」機能を考えてみると、志向としてずいぶん違うことが出来るということが分かります。

     これらをひとまとめにすると(荒っぽい議論ですいません)、写真を撮る場合、撮影者は、今目の前の美しさ、自分がそこに居るという体験そのものという全体性に重きを置く事も出来れば、世界から不要な部分を排除し、意味のある記号だけを取り出して世に問うという事もできるわけです(従軍記者さんなんかは、目の前の情景から人一倍美しさを見つけてしまいがちなのをどう処理していらっしゃるのでしょうか)。言って見れば、プライベートとパブリックの間のバランスを一枚ごとに確定していることになる。またそう考えると逆に、すべての写真をスナップとして解釈する途が開けるかもしれません。

     白黒のスナップとなると、ロバート・キャパやアンリ・カルティエ=ブレッソンとかがまず有名だしかっこいいんですが(もちろんこれぞジャーナリズムというようなハードコアなショットもたくさんある)、彼等をパブリック直球勝負とするとこちらエリオットアーウィット氏はすんごくプライベート(地味なだけ?)。出来事を愛して止みません。耽溺さえ感じさせます。

     白黒のスナップというスタイルは基本の一つですが、そうは言っても写真の歴史はたかだか200年弱。これからも色んな人が試行錯誤を重ねて発展していきつつ、伝統というものが出来ていくんだと思います。そんな未来の写真家達は、この写真集をどのように見るのでしょうか。

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