The Giver

  • Thorndike Pr
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・洋書 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9780786271535

感想・レビュー・書評

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  • 全ての人が苦しまないように突き詰めていったら、こんな世界になってしまうんだろうか。

    何の心配も、苦しみも悲しみもなく暮らせる代わりに多くのものを失っている。でも失っていることにさえ気付けない。最初 家族だんらんのシーンから何かが妙な感じだったのだけれど、ゆっくりと真実が明らかになってゆく。終盤は悲しくも美しい。

    読み終わった後、自分で人生を選び取る事の大切さ、本当に全ての不安を取り除いたら幸せだってなくなってしまうのかも……と色々な思いが頭の中を駆けめぐってしまいました。

    この物語から受けた衝撃、忘れられそうにないです。

  • 遠い遠い未来、生産や消費など、生活のあらゆる要素が徹底的に管理されたコミュニティ社会。そこでは格差・貧困・犯罪も無ければ、争いの種になるような曖昧な発言も無い。性欲や痛みまでもが薬物によって制御されているため、人々は何も迷いもなく、幸せな日々を送る事ができる。生涯就く事になる職業が通告される「十二歳の儀式」を心待ちにしていたジョーナスだが、彼の職業は思いもよらぬものでー。アメリカでは中学の課題図書として、ほとんどの学生が一度は読んだ事があるであろう児童書。鉄板ネタを多く盛り込んでいて、悪く言えばオリジナリティに欠けるかもしれないけど、ディストピア的な世界を児童向けに描いたのに意義があるのでは。ネタバレになるから言えないけど、画一化も究極まで進むと、感情以外にもあるモノが失われてしまうのではないかという示唆が非常に衝撃的だった。個人的に終幕のシーンが好き。

  •  あらゆることが管理された未来社会で、人々の過去の記憶を全て引き受けるレシーヴァーという役割を与えられた少年の物語。この社会の様子はジョージ・オーウェルの1984を髣髴とさせます。

     記憶を人に委ね何も考えずに生きることが幸せなのか? 重荷を抱えても人は自分で選び取って生きて行くべきではないのか? この物語はそう問いかけます。

     物語はとても美しい雪の情景の描写で終わっています。これはハッピー・エンドなのかバッド・エンドなのか、それは読者の想像に委ねられているのだと思います。

     ジュベナイルですが、とてもシリアスで、大人が読んでも十分に楽しめます。

  • ATOS Level: 5.9
    Lexile Level: 760L
    Word Count: 43139

    BNC-COCA-25
    98%: 5000 word families
    99%: 6000 word families
    99.5%: 8000 word families
    Off-List: 2.88

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