Dear Life: Stories (Vintage International)

  • Vintage (2013年7月30日発売)
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Amazon.co.jp ・洋書 (336ページ) / ISBN・EAN: 9780804168915

感想・レビュー・書評

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  • アリス・マンローは大好きだけど、原書で読むのは初めて。
    図書館から持ち帰って、英語の難易度をちょっと見てみるつもりで開いたところ、あまりにおもしろく、気づくとイッキに3篇くらい読んでしまっていた。
    え、やだ何これ、いきなりいっぱい読んじゃったじゃない、さすがノーベル賞作家、とビックリした。

    しばらく忙しかったので、ここのところ英語では簡単で気楽な小説を手に取りがちだったが、そういうのは読むのは楽なはずなのに、読み終わるのにものすごく時間がかかる。でも、久しぶりにアリス・マンローを読んでみると、物語の「引き」の強さが全然違う! どんどん読めてしまう。驚き。
    やはり英語難易度より内容が重要なんだなぁと改めて実感。(ちなみに、アリス・マンローも、英語の難易度はそんなに高くないと思う)

    別に何か大事件が起こるとかビックリの展開、なんていう話じゃ全然ないんだけれど、読み始めると途中で本を置けない。
    いつも登場人物たちは小さく保守的なコミュニティで小さな違和感を抱いて生きている。そして、突然、似つかわしくないような大胆な選択をしてしまう。大胆だけど、どちらかというと愚かな選択。でも、なぜか私はその行為に全く違和感を覚えない。わくわく、とも、ハラハラ、とも違う感情で読む。
    まるで、噂話として遠縁のおばさんだかおじさんだかの話を聞いているような、近くも遠くもない不思議な距離感を登場人物に感じる。

    私も、自分を囲む社会に対して同じような小さな違和感を抱いて生きているのかも。この本の主人公たちと同じく、特に意識しないまま。
    そんなことを思った。

    各物語は、読み終わると、小さな塊となって私の胸の奥に沈んでいく感じがした。特に印象的な話、Amundsen、Leaving Maverley、Train、などは消化されずにまだ心の奥に塊のまま残っている感じがする。

    ちなみに、途中で忙しくて読む時間を取れないでいて、結局なんだかんだで読み終わるのに1カ月かかったのだけど、これを読んでいる途中(先月半ば)にお亡くなりになっていたことを、たった今知った!
    えー! ビックリ。
    2カ月ほど社会の情報から途絶された生活だったから知らなかったよ。

    ただ、読み始めてすぐの頃、日本語訳も少しのぞいてみたいと思って近所の本屋に寄った時に見たら、この「ディア・ライフ」はなかったが、3冊ほど彼女の本があることを確認していたのが、その2週間ほど後にもう一度同じ本屋に寄ったら全部棚から消えていたので、「おお、文庫本でもないのに、この短い間に全冊売れちゃうなんて、ご近所にファンがいるんだなぁ」などと思っていた。
    そうか、あれは、ファンがどうこうじゃなくて、お亡くなりになって改めて注目を集めたからいきなり全部売れていたのか、と気づいた。

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