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Amazon.co.jp ・洋書 (400ページ) / ISBN・EAN: 9780804820974
感想・レビュー・書評
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オーストラリアの大学の先生2人による日本史の通史。古代日本からGHQによる占領が終わるまで。文化史も入っている。初版は1973年で、参考文献も60年代に書かれたものが中心。読んだのは1997年の改訂版で、サリン事件や阪神大震災のこともあとがきには書かれている。
日本史の通史と言っても、少なくともおれが高校で勉強したような日本史の教科書とはだいぶん趣が違っている。戦国時代や戊辰戦争など、どこどこの戦いとか乱とかそういうことが書かれているというよりも、そのいくつか重要なポイントやどういう意味を持つのかという解釈を確認しながら、あくまで全体の流れを追いながら、いわゆる「こぼれ話」的な話も入れるという形で、これが日本語訳されたら(されているのか?調べてない)だいぶん読みやすいし頭にも入るし、日本で勉強する日本史とは違った雰囲気というのが分かって、だいぶん面白いと思う。
とは言え、英語はだいぶん難しい。たぶんおれが学生時代に読んで以来、社会人になって初めての学術書の通読、だと思う。単語も、別に特殊な単語ではないのに、色々おれが不勉強であることが分かった。というか、the privy council(枢密院)とかproselytize(改宗させる)とかそういう単語を知らないのは仕方ないとして、どっかで見たことがあるんだけど、思い出せない、という単語が多過ぎた。その上、ちょっと読んだだけでは構文が取れないところも、正直あったし、この期間にもっと洋書を読んで、強化したい。
面白かったところはいくつかあるが、まず倭国の人々の暮らし。「人が死んだら10日間は喪に服し、その期間は肉は食べない。喪主たちは嘆き悲しむが、友人たちは歌って踊って酒を飲む。葬式が終わったら、親族全員が身を清めるために水に入る」(p.23)とか、こんな話は初めて知った。あとは道鏡と称徳天皇とのスキャンダル(p.49)も、どっかで聞いたことがあるが、こういうのは教科書ではあまり語られない?あるのかな?「女性を王位につかせることに対する強い偏見は、この事件に遡る」(p.49)らしい。あとは「平安時代の仏教のせいもあって、藤原氏の時代には残酷なことも行われなかった。さらに、仏教が庶民に広がっていくことで大化の改新以来の地方と朝廷の技術的文化的なギャップを埋めた。仏教のこの役割が、領域の拡大に重要だった」(p.108)というのは、なんか東大の日本史の論述とかのネタになりそう? あとは平家物語について書かれた節があるが、平家物語は「ローランの歌」との共通点が多い(p.126)とか、近松門左衛門の義理人情の話はマクベスとかリア王にも出てくるし、日本特有のものでは決してない(p.236)とか、こういうのは外国人向けならではの説明で、面白い。国学の本居宣長の話で「残念ながら、彼は日本的なものへの無理もない程の情熱のせいで、中国文化に対してかなり理不尽な敵意を向けることになった。平田はもっとひどくて…」(p.246)というのも、興味深い話だった。最後に、日本軍が南進していく時のこぼれ話で、「男たちは南に向かう輸送船の上で『これだけ読めば戦いは勝てる』という小冊子を読んで時間を潰していたに違いなく、その小冊子を読んで、航海を生き抜くことや馴染みのない熱帯での戦いへの豊富な元気づけるアドバイスを受けていた。おそらくはたやすいことだと思っただろう、というのも書かれている内容が…」(p.350)という感じで、その冊子の内容の一部が引用されている。
という感じで、他にもいろいろあって、内容は面白いし、読めば英語の勉強にもなって、相当良かったと思う。ただ歴史に詳しい人なら、もしかしたらこれは古い解釈だとか、そういうのがあるかもしれないが、おれにはよく分からず、ただ英語の勉強としてはちょうど良かった。(20/03/26) -
日本の王朝は海外からみると相当神秘的なのだ
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