- Amazon.co.jp ・洋書 (334ページ)
- / ISBN・EAN: 9780930289232
感想・レビュー・書評
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えらいもんに出会ってしまった・・・・!!と思えるぐらい良い意味でインパクト大。映画化無理と言われてた理由がわかったし、映画はこの本のよさの半分も出せてない。
SF文学の最高峰ヒューゴー賞をコミックとして唯一受賞し、タイム誌の長編小説ベスト100にも選ばれた、グラフィック・ノベルの最高傑作。
「日本の漫画は世界一」っていう言葉が、量的な話に聞こえるぐらい、これ傑作。全コマアート。シーン割りとかカメラワークとか色彩とか、これはひとつの芸術だ。
スーパーヒーローとか「はいはい小学生で卒業しました」と思うかもしれないけど、子供向け特撮ものと違って相当人間くさいし政治的風刺を含むので、大人のためのSFです。
1985年、核戦争の危機が目前に迫る東西冷戦下のアメリカで、かつてのヒーローたちが次々と消されていく。
これはヒーロー抹殺計画のはじまりなのか?
真の正義とは、世界の平和とは、人間が存在する意味とは?
第三次世界大戦の危機を肌で感じる時代の中で、正義や平和を求めた「実は普通の人間」たちが、模索します。その末に、たどりついたひとつの結末とは。
Who Watches the Watchmen??
冷戦期の世界への問いかけが、時代を感じさせた。
雰囲気の問題で、英語で読むのが一番だと思うけど、台詞の量が凄くて読破に二日かかりました。漫画読んで疲れたのとか久しぶり。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最もディープで考えさせられるアメコミ。もしかすると、日本の漫画にもここまで考えさせられる漫画はないかもしれない。
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アメリカンマスクヒーローコミックの傑作.アメリカ史のIFをたくみになぞった圧倒的なプロット,繰り返しでてくる片目マークといった緻密な絵柄,魅力的だが歪んだキャラクター達造形,巧みなセリフ回しの相乗効果で一気に読んだ.
が,やはり冷戦時代の産物という構造を差し引いてもあの結末はないんじゃないだろうか.わたしなら絶対にベイトを許さないしほとんどの人がそうだろう.現実でははからずも2001年にこのコミック以上のことが起こり世界が変わってしまう.そういう意味では時代性を超えるほどの普遍性はもてなかった作品ということになるのでないか. -
映画化すると思って買いました。
日本語版は高いしレアっぽかったのでパス。
冷戦下であることがそこそこ重要なテーマなので、
今読むと、ふーん?てところがありますし、アメコミなので、
マンガ技法的には80年代のマンガよりも、
はるかに遅れている部分もありますが、
現時点でも20世紀中でもアメリカを代表する作品の1つだと、
言い切ってもいいと思います。