Plain Truth

著者 :
  • Atria
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・洋書 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9781416549185

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  • 一軒のアーミッシュの納屋で、産まれたばかりの赤ん坊の遺体が発見される。産んだのは、その家の娘ケイティと見られるが、彼女は否定する。赤ん坊を産んで殺したのは、彼女なのか?女性弁護士エリーが弁護のためにその家に住み込み、生活を共にしながら、真相の解明を試み、弁護のストーリーを組み立てていくが……。アーミッシュであること、“プレーン”であること、飾らないこと、包み隠さないことが、ケイティの心をゆさぶり、真相の闇が深まっていく。
    ふたつの異文化が交じり合うことの、反発、共感、妥協、無視などが、もどかしく感じられるほどリアルに描かれている。
    “プレーンな生活”は魅力的だが、“プレーンに生きる”ことは想像以上に簡単ではない。

  • 142,305words
    496pages 物語の発端は、アーミッシュの女の子Katieが結婚せず、妊娠・出産し、その赤ちゃんを殺害した容疑で逮捕されることです。主人公は女性弁護士で、この女の子を弁護することになるのですが、Katieが殺したのか、事故死なのか、はたまた病死か、真相は最後まで明らかになりません。唯一事件の真相を知りうるKatieの証言が、途中、二転三転するので、短気な私は少しいらいらしてしまいました。
    また、Katieやその周囲の人々はアーミッシュであることから、価値観が米国社会に生きる多数派の人々と異なります。たとえば、裁判の途中で、Katieのための証人として法廷にでてきたアーミッシュの友人が聖書に手をおいて宣誓することを拒む場面が出てきます。ほとんどの人にとって、儀礼的な意味しかないこの宣誓も、アーミッシュにとっては、宗教上重大な戒律違反になるのです。この物語がどの程度アーミッシュの生活や価値観を正しく描写できているのかはわかりませんが、もし、事実に近いのなら、アーミッシュの人々は、アーミッシュ以外の米国社会といやでもかかわらないといけない場面では、とても生きづらいのではないかと思いました。

  • アーミッシュについてはとても興味があったし。アマゾンで覗くと、「My Sister's Keeper」や他の作品ほどではないとあったりしましたが、私にとってはかえってその方がいいと思い読みました。

    でも、それが大正解。すごく完成度が高いのでは?と思いました。女性の弁護士が法廷でやりこんでいくのを読むのは「The Girl Who Kicked the Hornets' Nest」以来です。しかし、法廷モノは作者の頭の回転の良さを感じますね。まあよくこれだけどんでん返しが考えられるわ~。と感心しながら読みました。ある一定のスパンでドラマがちゃんと盛り上がる。場面展開も早くて飽きさせません。これの前に読んだ本の速度と比べると倍ぐらいの時間がかかりましたが、それでも「最後まで早く読みたい」と引っ張ってくれます。で、証拠を並べてて理論武装するだけでなく、「母親」「女性」という立場をとって、情に訴える。うーん。やっぱりそうきましたというエンディング。私はラストはこうくるだろうなとは思いましたが、それでも面白かったです。

    単語は法廷用語や、法医学が絡んでくるのでその辺は専門用語っぽいのが並びます。英検1級単語も常連な感じです。それでもこれは読みにくいとは思いませんでした。わかりやすかったです。

    私は気が付くとどうしても女性作家の作品を読む傾向にあるようですが、これも女性作家が書くからこその特色があると思いました。女性の気持ち、その移り変わりを見事に描いていると思います。そして、同じ国であるなかにある、外国のようなアーミッシュの人たちの特色をうまく利用して描かれていると思います。ほんとのところはどうなのかは別として、この作品を通して村の生活や人々の考え方をちょっと学べたような気にさせてもらえます。

    長いバージョンはブログで書いてます。
    http://blog.livedoor.jp/angel430/archives/3750715.html

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