Pachinko (National Book Award Finalist)

著者 :
  • Grand Central Publishing
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・洋書 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9781455563920

感想・レビュー・書評

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  • 壮絶なストーリーだった… 4代に渡って韓国人の家族がどのように生きていったのかをきれいに綴られている。韓国と日本の経済状況や世界情勢、日本内の差別をリアルに描かれていた。
    様々な登場人物が肩書きに苦しんで、生きていく術を徐々に学んでいるのを朝鮮半島〜大阪〜東京の三部作で構成されている。

    最初から最後までEmotional rollercoasterだった…
    そして色んな方が関わっているから名前を覚えるのに必死。笑
    血など関係ない、とSunja は言っていたのは正しいはずなのに日本社会ではそう簡単にいかず、会社でクビになってしまったり…自殺したり…なかなか「韓国人」というレッテルから離れられることが出来ず、苦しんでいる人が多いんだなと感じた。
    最後の方に日本は外国人に対する対応は変わらない、と書かれていてすごく胸が痛んだ。今は若い世代は韓国に対するイメージがK-POP によって何十年前と比べて良くなっているとはいえ、在日朝鮮人や日本に住んでいる外国人の制度や日本社会の考え方が変わらないいけないと感じた。
    そして部落民や水商売などワードも入ってきていて作者がものすごく日本について調べたのだと思った。男性はあまり見た目について書かれていないが、女性の見た目について細かいところまで書かれていて面白かった。特にSunja が年取るにつれて体型や顔と手のしわなど老化を細かく書いていたようにも思える。
    在日朝鮮人の目線で書かれている本を今まで読んだことがなく、この本はもっと日本で評価されるべきだと思った。

  • 四世代に亘る在日韓国人の人生を描いた小説。
    家族、民族の絆が大きなテーマであり、素晴らしい作品だと思う。
    この作品は、アメリカでの2017年のベストセラーであるが、読むきっかけは、最近、オバマ前大統領がこの夏の推奨本として紹介したこと。
    フィクションでありながら、著者は多くの在日韓国人にインタビューしており、実話として捉えても良いのだろう。
    少なくともストーリーの架空性は低いので、それ故に展開するストーリーに惹き込まれる。
    四世代の時代背景と状況に伴い変わってくる登場人物のキャラクター、そして変わらず引き継がれていくもの。うまく描いている。
    著者はアメリカ系韓国人でニューヨーク出身であることからも、アイデンティティに関するニュアンスの表現がとても優れている。(日本人が不得意とするところ)

    このような「ストーリー」ある家族大河ドラマは、アメリカでは自らので境遇に重ね合わせることができるので、ヒットするのだろう。
    日本が舞台であり、本来身近であるべきストーリーが新鮮に感じられることは、日本では、このようなマイノリティの状況を正面から捉えることを避ける雰囲気があるからだと思う。
    事実、本著で日本のことを批判的に捉える表現は出てくるのだが、それを一旦懐の中で咀嚼する寛容性が必要。
    端的にいうと、この小説の邦訳版が出版されていないことは、驚き且つ残念なことである。

    困難、抑圧、葛藤のある生活、境遇の中にこそ、人間の豊かさを感じ得ることもある。

  • パチンコは小説ですが、日本と韓国の歴史について話しますら世界に有名になりました。
    2020年にその本はニューヨークタイムズのおすすめでした。
    歴史と文学に興味がす人この小説でも興味があります。さらに、英語とか世界に有名だから、留学生も好きになるかもしれません。
    それでも、韓国語専攻の学生も使ってもいいです。
    (ヴィキさんのおすすめコメント)

    TEA-OPACへのリンクはこちら↓
    https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00606802

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