How Emotions Are Made: The Secret Life of the Brain
- Pan Books (2018年2月8日発売)
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Amazon.co.jp ・洋書 (448ページ) / ISBN・EAN: 9781509837526
感想・レビュー・書評
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喜怒哀楽といった人間の感情は実は生まれつきではなく、社会や文化によって形成されるものであるという、「構成主義的情動理論」を解説した一冊。
これまで脳科学の分野では、感情にはその特徴に応じた身体的動きを作り出す脳の特定部位があると考えられてきたが、近年の研究で、同じ感情でも脳の異なる部位が反応したり、個人や民族によって表現が異なる場合もあることがわかっている。構成主義的情動理論では、人間は外部からの様々な刺激を「予測」して体内リソースを調整する際、「快か不快か」「覚醒しているか落ち着いているか」といった先天的な情動に加え、社会が共有しているよりきめ細かい感情の「コンセプト」を学び、表現し、最終的には他者の感情を読み取れるようになるという。
感情が人為的に作られたものであり、他者と共有するために使われるという新たな視点は、感情をより適切にコントロールしたり、異文化間のコミュニケーションのあり方を改善することはもちろん、既存の医療や司法の仕組みさえも変えるほどのインパクトがあるとする著者の主張は、新鮮かつ刺激的だが納得感がある。読了後に世界観が変わるといっても過言ではない価値のある良書。
※本書の翻訳版「情動はこうしてつくられる──脳の隠れた働きと構成主義的情動理論」が昨年10月に出版されています。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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