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Amazon.co.jp ・洋書 (320ページ) / ISBN・EAN: 9781781258637
感想・レビュー・書評
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本屋でよく見かけていて「可愛いなー。自分の部屋に飾ったらいい感じかもなー」と思っていた、カラフルな本達と猫が乗った本棚の表紙。タイトルも本の内容をド直球に表していて、面白そうだなと気になってた。私は年間にたくさん本を読みたいし、シンガポールでは本は高いし、これからまたどこに引っ越すかもわからないから本を増やしたくなくて、もっぱら電子書籍かオーディオブックで読書生活を送っているんだけど、この本の表紙がやけにツボで、久しぶりにペーパーバックを買おうかどうか悩んでいて。そんな時にパートナーと本屋に行った際、私がこの「欲しいんだけども、欲しくないジレンマ」を訴えた後、私が店内をウロウロしている間にこっそりと購入してくれてたという…嬉しいことやってくれるもんです。やはり、紙の本の匂いとか、パラパラと手でページをめくる感覚は嬉しいし、楽しい。
スコットランドにあるWigtownという、近年本の町として知られるようになったところ(毎年book festivalをやっていたりするみたい)で、”The Book Shop”というこれまたド直球な名前の古本屋を営む店主が2014年に綴っていた日記が書籍化されたもの。Scribdでオーディオブックはもともとダウンロードしていたから、それを聴きながらペーパーバックを読む…というスタイルで今回読んだけど、朗読ではご当地ならではのアクセントが楽しめて良かった。普通の本屋の経営はおろか、古本屋の経営なんてどんなシステムの上に成り立っているのか全く知らなかったけど、それがちょこっと垣間見れたのが興味深かったし(買い取りの為に本屋に直接持ち込まれる本はもちろん、オークションに出掛けて本を探し出したり、亡くなってしまった人の親族が遺品整理の為に故人の本コレクションを売るだとか。1st editionの本に価値があり、高く売れるはずと思って売りに来る人が多いけど、ほとんどの1st editionには価値は無い…という事実も初めて知った)、彼の古本屋を訪れる客層や、彼の周りの仲間達の描写がユーモアがあって、時に皮肉たっぷりで、くすっと笑ってしまうことが度々。日記だから、日々起こったことがたくさん記してあるけど、その中から心に残ったエピソードを2つほど。
1679年に出版された、イタリア語で書かれた”Decameron”という本にまつわるエピソード。1920年代にイタリアからスコットランドに移民としてやって来た男性が祖国から持って来たであろう本で、彼の死後、彼の一人娘の手に渡った後、その女性も亡くなってしまったことから、その本が古本屋を営む作者の手に渡る。少なくとも10年は誰にも買われることなく古本屋の本棚に並んでいたけれど、ある日店を訪ねて来た若いイタリア人の女性が購入していく。持ち主だった移民の男性がスコットランドに渡る前に、彼の祖先はその本を世代から世代へと受け継いでいたんだろし、その男性が亡くなってしまった後も、こうして若い人がそのバトンを繋いでいく。日記のとある一日のエントリーとしてさらっと書かれたエピソードだけど、なんか凄く心に染みた。ずっとそのバトンが続いていったら素敵だなと思う。
そして、作者の『大半のフィクション小説は女性が購入し、男性がノンフィクション以外を購入することは極めて稀である』という考察。私は定期的に周りの友達に「今どんな本読んでる?」と聞いて、自分が普段読まないような本をお勧めしてもらうのを面白がってるんだけど、男友達に聞くとほぼ全員、毎回ノンフィクションを読んでいるようで、作者と同じことを思ったことがあるから、「あー、やっぱりそうなんだ」と自分と同じ意見なのがちょっと嬉しかったり。
この本には続編もあって、そっちもいつか読んでみようかなと思う。
いつかスコットランドを訪れる機会があったら、ふらっとこのお店を訪れてみたいなぁ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白いけど一発屋的かなぁ、終わり方も取り留めもない感じやし。この形を取った作戦勝ちです。
でもハードウェアとしての本にまつわる人間模様、つまりは愛情といかにも欧州って感じのウィットに富んだ会話(オチ)とか、荒んだ現状からホッとさせてくれます。
日記という形なんで、どこからでもいつでも読めるのも良いですわ。
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