Pachinko

著者 :
  • Head of Zeus
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本棚登録 : 17
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・洋書 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9781786691378

感想・レビュー・書評

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  • 長かったーー。紙の本にしたら752ページらしい。。。
    1900年代はじめの日本統治下の韓国から日本に渡った韓国人一族の四世代の年代記。渡辺由香里さんの洋書ブログで知って、わたしはこういう大河小説的な年代記みたいなのが好きなのと、最近、「移民」の話に興味があるので読んでみた。あと、「パチンコ」店て韓国人経営が多いっていうのをまったく知らなかったので、それにもなんだか興味をひかれたし。(結局、パチンコ店経営に至る具体的な話とかはなかったんだけど。要するに、ギャンブルだし、立派な仕事とはみなされないので日本人はやりたがらず、そこにしか韓国人が入り込める商売はなかった、っていうことらしい。そういったことも知ることができてでもよかった、これまで考えたこともなかったので)。
    とにかく長くて読み終わらないかと思ったくらいだけど、年代もかわるし、語り手がかわって雰囲気もかわるせいかまったく飽きずに読めた。日本に渡ってきた韓国の人々の苦しみには、日本人としてもうなんとも言葉がない感じ。満足な仕事も得られずに貧しかった一世代目の苦労ははかりしれないし、二世、三世は日本で生まれて日本語を話して日本人と変わりないのに、日本人と認められずに差別されるという。。。
    戦争中、戦後、高度成長期、バブル時代という日本の歴史を客観的にみられる感じもしたし、外からみた日本人像みたいなものがうかがえるのも興味深かった。日本人、とにかく人と違うことを嫌う、みんな同じでないと気がすまない。なんでも「しょうがない」って言ってあきらめる。この「しょうがない」ってすぐ言う、っていうのは本当に!と共感した。なんか、「しょうがない」って流すのがかっこいいみたいに思ってないか、日本人?って思うときがあるくらい。そうやって流して知らんふりするか、そもそも気づいてもいないのか、日本人って自分のことながらものすごく冷たい感じがする……。
    悲劇も多く描かれていて、でもなにか声高に主張するとかそういうふうではなく、なにかが解決するわけでも、未来に希望がみえるというわけでもないのだけれど、淡々と人々の生と死を描いた感じが好きだった。韓国の人々、違うルーツをもつ人々の気持ちがわかったとかいうのはおこがましいけれど、読むことで、知ることで、いろいろ考えさせられてよかったと思った。

  • 2019年2月3日図書館から借り出し。
    2019年2月6日白川氏の「中央銀行」を読み終わったので、やっと着手。これも500頁を超えるペーパーバック…

  • 2月の旧正月休みにメルボルンに遊びに行った時、立ち寄った本屋で見かけてずっと気になってた本。やっと読めた。

    第二次世界大戦前から戦後にかけて、韓国から日本に渡って来た家族4世代にまつわるストーリー。戦時中の生活の過酷さはもちろん、日本に住む韓国人として受ける理不尽な扱いを、非日本人の視点から見てじっくり読んで体験するのは初めてだった。どんなに日本語を完璧に話せて、見た目だけでは非日本人じゃないことがわからなくても、やっぱり島国で育った日本人からしてみれば、生粋の日本人じゃない=外国人ってレッテルを貼ってしまうもの。特に戦時中や戦後直後だと、今みたいに普通に街中で外国人を見かけることはそんなに頻繁になかったし、外国人に対する排他的な態度はあからさまだったと思う。そんな中で、世間に揉まれながらも、たくましく生きていこうとする家族。親も自分も日本で生まれたのに、日本人じゃない。恋人には、自分の人間性どうこうよりも、『韓国人』とゆうベールを通してしか見られない。配偶者に、自分が韓国人だと知られたくないが為に、家族との連絡を断ってしまう。…なんて、在日韓国人が通ってきたであろう色んな事実がフィクションとして描かれてます。悲しくなることが描かれてる割合が多いけど、読んで良かった。

    そして思ったのが、グローバル化が進む現代でも、まだまだ日本は排他的で、外国人に対して消極的な態度を取る国だよなぁ、とゆうこと。なんなんだろうか、これは。ふと考えてみると、自分は海外生活も通算7年目に突入していて、毎日英語を使ってる生活だけど、日本語ってほんとに特殊な言語だよな、と。英語を喋る人は世界中に溢れるほどいて、みんなそれぞれ色んなアクセントで喋ってる。そして、どんなアクセントがあっても、英語が第一言語である人にとっては、それが母国語。でも日本語は、方言の違いはあれど、日本語が母国語でない人が日本語を喋ったら、すぐにわかっちゃう。日本での滞在期間が何十年の外国人でも、イントネーションや文法がちょっとおかしいと、たちまち「あ、やっぱり外国の人にとっては、日本語を完璧にマスターするのは難しいよね」なんて思ってしまう。それも、日本人が非日本人に対して、日本人同士の時とは違う態度を取ってしまう理由の1つなのかなぁ…とか、ふと考えてしまった。この本に出てくる人物達に関しては、日本で生まれたキャラクターは韓国語よりも日本語のほうが得意ってゆう設定だけども。でも、長男が代々家を継ぐとか、血の繋がりを重んじる日本人は、やっぱり喋る言語や見た目よりも、体にどんな血が流れているかにこだわるのかな。日本は島国で、大陸で隣の国と繋がってるわけじゃないし、その分非日本人に対して未だに免疫力が低いとゆうか、なんとゆうか…。日本人の英語力の低さも問題だしな…でも、日本にずっと住んでたら、英語なんか一切喋れなくても全く困ることないしな…。

    この本を読み終えて、なんか色々ぐるぐると考えてしまった。

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