Makers: The New Industrial Revolution

著者 : ChrisAnderson

• Random House Business Books (2012年9月13日発売)

感想・レビュー・書評

[tetsuyaseikiさんの感想 · 2013年3月31日]

3-D　プリンター＆スキャナー、レーザーカッター、CNC マシーンの低廉化により、「デスクトップ製造」が可能となり、個人が製造業に参入する「Maker Movement」が起こり、大量生産→規模の経済を軸とする20世紀型製造業から、21世紀型の新しい産業革命＝「モノのインターネット、ロング・テール」モデルの成立を予言する。
著者は、今後の展開について、低い参入障壁、急速なイノベーション、強烈な企業家精神で定義される「コマーシャルWebモデル」と、大半が素人のコンテンツでビジネスにならない「リアルWeb」の2つの可能性を上げ、前者を予想し、自ら退路を断って起業しているが、ホビー向けを超えるものができるかは要注目。ビジネスとして大成功するには、スケーラビリティが効くもの（マーケットプレイス等）でないと難しいかとおもわれる。

東洋経済オンライン　インタビュー
メイカーズ革命」は全産業を変える
『MAKERS』著者のクリス･アンダーソン氏に聞く
http://toyokeizai.net/articles/-/12586

[satomshrさんの感想 · 2012年12月10日]

いわゆる Long tail business を製造業でも実現しましょうという話. アイデアは open communication で磨き, 試作は 3D プリンタなどを活用し, もっと多く作りたければネットで加工屋さんを探すことができる. 地産地消できる数量で製造すれば, 人件費の安いアジアでの超大量生産とも戦える. 単に「3D プリンタという新しいツールでビジネスをやりましょう」という話ではなかったし, 筆者自らがそれで起業しているので説得力がある.