アメリカの分裂: 多元文化社会についての所見

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000000505

作品紹介・あらすじ

アメリカはどこへ行くのか。人種の坩堝といわれてきた多民族国家アメリカは今や内部から分裂の様相を呈しはじめている。小数派民族集団による自己主張と国民的同一性の揺らぎは、アメリカ人とは何か、アメリカとは何かという本質的な問題を投げかける。二度のピュリッツァー賞受賞に輝く歴史家が、米国社会の現状を憂いつつ論じた現代アメリカ社会論。

感想・レビュー・書評

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  •  2016年に大統領となったトランプ氏の影響で米国民の分断は深まり、2020年11月米国大統領選において勝ったバイデン氏との差は僅差、議会も共和党と民主党と拮抗しており、下院は民主党優勢、上院は2021年1月のジョージア州の決選投票に持ち込まれた。
     そんな状況のなか図書館で「アメリカ✖️分断」で検索して本著に巡り合った。
     米国という国ではアイルランド系、アフリカ系、ヒスパニック系、アジア系、ユダヤ系、その他多種多様な国からの移民が「坩堝(るつぼ)」のなかで「アメリカ的信条」によって融和していた。しかし、それぞれの人種が自身のルーツを自覚することで(文化多元主義)坩堝のなかの融和が分離しはじめている。著者は米国で生まれ育った米国人としてのルーツを大切にするべきと訴えている。

     132頁のある大学教授のことば、「ベイルートのような文化的多様性がある。別々の兵営があるようなものだ。黒人の若者は白人の若者と交流しようとはせず。アジア人たちは自分たちだけで集まる。抑圧されているという口実が地位を誇示するためのシンボルになっている」とても印象深い述懐だ。
     

  • 学生の時読んだが、今読んでも古びてないと思う。

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