国家と個人: 市民革命から現代まで

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000008228

作品紹介・あらすじ

かつて自明の存在としてあった国家という観念がいま激しく揺れ動いている。近代国家の誕生からファシズムの超克そして民主主義国家の実現へと、人類はどのような紆余曲折を経てきたか、そして伝統的な国民国家はどこに行こうとしているのか。欧米と日本の国家観の歴史を辿りながら、国家と個人の過去・現在・未来を考える。

感想・レビュー・書評

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  • 「国家」と「個人」の関係性から「国家」の役割を考えてみたく、何気なく手に取った書籍であったが、分かりやすい文体ですんなり読めた。

    また、「国家」の形成概念と「国家」にもとめる役割の変遷が分かりやすく述べられていたので、頭の中でストーリーとして構築できたと感じている。

    私自身の解釈としては「国家の役割」は国境によって定められたある一定の区域内の人間の「幸福の実現」を目的としている。そして、その実現として基本としてある概念が「自由」と「平等」であり、「自由」を求め、市民革命が勃発。「自由」がある程度確保され、それが経済に波及すると格差が生じ、社会主義思想等の「平等」を求めた運動が起き、「国家の役割」が拡大されてきたと考えている。

    しかし、帰結の文章として少し疑問視する事項があった。

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著者プロフィール

(たなか・ひろし)
1926年佐賀県に生まれる。1952年東京文理科大学文学部哲学科卒業。東京教育大学、一橋大学(名誉)教授などを歴任。法学博士。著書『ホッブズ研究序説』(御茶の水書房、1982)『長谷川如是閑研究序説』(未来社、1989)『カール・シュミット』(未来社、1992)『国家と個人』(岩波書店、1990)『日本リベラリズムの系譜』(朝日新聞社、2000)『20世紀という時代』(NHKライブラリー、2000)『ホッブズ』(岩波新書、2016)。訳書 ホッブズ『リヴァイアサン』(共訳、河出書房新社、1966)、シュミット『政治的なものの概念』(共訳、未来社、1970)、ホッブズ『哲学者と法学者との対話』(共訳、岩波文庫、2002)ほか多数。『田中浩集』(全10巻、未来社、2012-2015)。

「2022年 『ジョン・ロック伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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