- Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000010443
作品紹介・あらすじ
信仰と知識の内なる法を信じ、教会と王権とに引き裂かれた誠実な知性-近代の大思想家たちを魅了した巨人ジョン・ロックの生涯と思想に新たな光を当て、「自然法」「革命の権利」などの意味を混迷の世紀の政治地図の中に読む。思想史研究の気鋭、ダンがロックの問題群を現代的射程に据えた政治思想への誘い。
感想・レビュー・書評
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ロックがいかなる意図を持って思索を展開したのかを実証的に明らかにしている研究。ロックの究極的な意図は、創造者たる神の意志を明らかにすることにあり、それが政治社会論や認識論の営為にも直結しているのだという解釈を提示する。特にロックの自然法論について、中世のトマス・アクィナスに代表されるような、神の法とほぼ同列に位置づけられる自然法理解が根底にあるのではないか、少なくともホッブズやカントのような理性法的な自然法理解とはかなり異質なのではないか、という疑問が、上に述べたような解釈によって触発される。ともかくも、単に近代市民社会論の教祖ではない古くて新しいロック像を提供してくれる研究である。
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