自然と人間の哲学

著者 :
  • 岩波書店
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レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000010481

作品紹介・あらすじ

自然は人間と関係を結ぶことでその姿を現わす。傷ついた自然の風景は、経済合理性が貫徹し生産技術の勝利が謳歌される現代に、影として重くのしかかる。自然との共生に敗北した今こそ、自然と人間そして労働の意味を間い直す時なのだ。ユニークな労働過程論を展開する著者が、山里での経験を踏まえて構築する現代の自然哲学。

感想・レビュー・書評

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  • 自然は本来人間からみた客観的対象ではあり得ない。人間の生活の営みそれ自体が自然と人間との交通の一部であり、自然と自然の交通、人間と人間の交通へとゆるやかに関連してきた。人間は貨幣経済の浸透によって"合理的な"交通を考案し、自然を対象と捉えるようになった。自然と人間の交通や人間の営みは"合理的に"整理/カテゴライズされ、貨幣価値につながるものこそが価値あるものというイデオロギーの浸透によって、もはや健全な交通の時代には立ち戻れないのだろう。

  • 長年わたしが知りたかったことが書き尽くされている。
    なぜ生きづらいのか?不安ばかりが募るのか?仕事したくないのか?周りは嫌なやつばかりなのか?

    見事に分析され記述されている。読んでしまえばなぁ~んだそうだったのかというようなシンプルさなんだが、わたしは絶対ここには辿りつけないし、このようにかかれたものもみたことがない。しかし、その結論に救いはない。昔はよかったと過去には戻れないからである。著者の内山さんも重々そのことを承知していらっしゃる。だから、全編に得も言われぬ哀しさが漂っている。

    拝金主義はますます確固たるものになり、資本主義経済社会は終わらない。自然は破壊され続ける。これが結論なのだが、まずそのことを自覚しなるべく多くの人と共有しなければ…
    できることをコツコツと。ぼちぼち生きていくよりしかたがないだろう。

    Mahalo

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