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- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000010764
作品紹介・あらすじ
「サバルタンは語ることができるか」などによってポストコロニアルの代表的理論家と目されるスピヴァクへのインタヴュー。自らの知的形成過程、サバルタンの意味とそれを語ることの政治性、そして社会変革の唯一の方法と考える教育の、南アジアにおける自らの実践について、率直かつ平明に語る。現代における行動する知識人の生々しい姿。
感想・レビュー・書評
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初めて触れるものと私の間には壁がある。言葉の意味は理解出来てもそれは外部なのだという感覚、そんな壁。それがある瞬間に(たとえば生活の些末な面を通じて)消える。私達は溶け合わず混じり合い、内部ではないけれど最早外でもない曖昧な場にとり残される。
"想像力が文学を読む者に何かを為すとすれば、それは、その人の想像力を鍛え、他の人々の世界に入らせるのだと思います。本とはそういうもの、詩とはそういうもの、過去とはそういうものです (Spivak)"
私はこの仮定が、過去に対する彼女の断定が好きだ。
座骨神経痛の託喩による「座骨神経認識論」など、大変に面白い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
回送先:川崎市立宮前図書館
スピヴァクがスコピエやコルカタでインタビュイーとして応じた記録集。これ単独では何を指し示すかは不明瞭な部分を残してはいるもののそこかしこにスピヴァクの明晰性が浮かび上がってくる。そして同時に、ある幻想からしか評者は語れないという空しさを覚えることになる名作かも。
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