水深五尋

制作 : 宮崎 駿  金原 瑞人  野沢 佳織 
  • 岩波書店
4.04
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本棚登録 : 91
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000010771

作品紹介・あらすじ

舞台は、第二次大戦下、イングランド北東部の小さな港町-貨物船がUボートに撃沈されるのを見たチャスは、翌朝、砂浜で発信器らしきものを発見する。友人たちと興味半分で始めたスパイさがしは、しだいに深刻な事態に…。カーネギー賞受賞作『"機関銃要塞"の少年たち』のチャス・マッギルと幼なじみが十六歳になって登場。本邦初訳。

感想・レビュー・書評

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  • ミステリーとして、歴史小説として、秀逸。

    子供が大人になる、劇的な成長がいとも簡単に、しかし丁寧に描かれている。さっぱり、でも愛を持って書くウェストール、すごい。

  • チャス、セム、オードリ、シーラ・スマイソン

  • 資料番号:020199725
    請求記号:933ウ

  • あとがきにも触れられていますが、特にイギリスでは未だに幅を利かせているという階級制度に対し、若者らしく純粋に反発し立ち向かおうとする主人公チャスに共感します。それはさておきスリリングな展開と苦味の残るラストはウェストールならではです。ティーンエイジャーの女子の大人ぶりと男子のおバカぶりがおもしろいです。挿絵は思ったより少なく、どことなくウェストール作品によく挿絵を描いているジョン・ロレンスをほうふつとさせます。

  • 少年たちの交流がみずみずしく、とてもいい。ユーモアもあり、ほろりとさせる。一気に読めます。

  • 「ウェストールが思い切りのめりこんで書いた作品だと思う、どこをどう切ってもウェストールだ」(訳者あとがきより)本当にその通り!!!今現在日本で出ているウェストール作品の様々なエッセンスを詰め込んだ、最高の少年文学である。
    戦時下のイギリスを舞台に、ひょんなことがきっかけで友人とドイツのスパイ探しをすることになったチャスだが…それは次第に深刻な事態へと変わっていく。スリリングで、少年らしくやんちゃな冒険ものかと思いきや、戦争・階級・移民問題などなど内包される問題はなかなかに深く、そこに淡い恋も絡み、最後までぐいぐい読ませてくれる。ヘヴィーでシリアスだけど、時には人の優しさに触れてこちらまでほろりとしそうになった。
    戦時下の話なのに、現代社会と絡めてみたくもなる。権力とか、政治とか…そういった巨大な力に翻弄され、理不尽な思いになすすべもなく立ちすくむしかないのは、いつの時代も同じなのだろうか。「公務上の秘密」とかさ、ふん!そういったものに勇敢に立ち向かうチャスの姿は、読んでいて爽快だった。勿論、チャス自身、何度も窮地に追いやられ、なかなかに苦い経験を繰り返す。だけど一皮むけたチャスはいい男に一歩近づけた気がするのだ。
    他にも何人か登場する、男気あふれる大人たち。目立たないけど、親でありながら同じ男として、ほどよく距離を取りつつ息子を理解し、見守る父親が素敵でした。大人の男に読んでほしいなぁ、ウェストール。児童文学の枠を超え、大人だからこそわかることがたくさんあると思うので。男なら尚更、共感できる点は色々あるんじゃないかな。

  • 久しぶりにロバート・ウェストールの作品を読んだ。社会人になっても楽しめるかちょっと不安だったけど、やっぱりウェストールは面白い!

    ただ戦時中の話ってだけじゃなく、お父さんがちょっと左なところとかも描かれていて、その辺りがまさしくウェストールらしさでもう!全部翻訳して出して欲しいな。

  • 訳は金原瑞人、野沢佳織。
    表紙と挿絵をスタジオジブリの宮崎駿監督が書いてみえます。

    舞台は第2次世界大戦中のイギリス。

    その海岸近くの町に住む少年が、ドイツのUボートに密かに情報を送っているスパイを探し出そうと、友達と一緒に奮闘するのですが…

    スパイが本当にいるのかいないのかは置いといて、町中の人を次から次へと疑う少年が、その人たちと触れ合うことで、戦時中の人々の心、成長する少年の心を描いています。

    少年の恋も描かれていて、積極的な女の子に対して、とまどっている少年、という対比が、その年頃の少年少女の違いをよく表していて、ちょっと笑えます☆

    誰でも少年少女の頃は、多少は大人のことを汚いとか嘘つきだとか思ったことがあるでしょう。
    確かにその通りで、作品の中の大人たちも、けっして英雄でもなければ聖人でもありません。
    ウェストールの作品には、そんな大人たちが、迷いながら苦悩しながら生きる姿がそのまま描かれていて、大人だからといって誰も「正解」なんて持っていないのだということがよくわかります。

    読んでよかったと思える作品でした。

  • 人種問題とか 階級問題とか いろいろなことを考えさせる 内容でした

  • 第二次世界大戦中のイギリスを舞台にした16歳の少年の話。
    筆者の自伝に近いらしく、当時の様子と心情がリアルに描写されている。
    児童向け。世界史で大戦のことを習っていれば読めるかな……?Uボートとか出てくるので
    海の近くで暮らした人には面白いのかな?私は違うのでそこらへんはわからなかった

    宮崎駿/画

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著者プロフィール

1929~1993.英国を代表する児童文学作家の一人。「かかし」(徳間書店)などでカーネギー賞を2回、「海辺の王国」(徳間書店)でカーネギー賞を受賞。

「2014年 『遠い日の呼び声 ウェストール短編集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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