納得しなかった男―エンヴェル・パシャ

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (638ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000015516

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  • 副題は「エンヴェル・パシャ 中東から中央アジアへ」。第一次世界大戦の敗北をうけて青年トルコ党幹部がヨーロッパに亡命してから、1922年8月、東ブハラの山中でバスマチの一員として戦死するまでのエンヴェル・パシャの足取りを伝記の体裁で追う。トルコの扱いをめぐって英仏と対抗しようとするドイツとソビエト・ロシアの思惑、状況の進展とともに次第にムスタファ・ケマルに傾いてゆくソビエトの選択の過程、トルキスタンにおけるトガンらとの交流は興味ぶかいが、主人公の地に足のつかない誇大妄想ぶりを愛妻家としてのエピソードで中和しようとする方針はいただけない。文献表・索引・地図・人物一覧あり。

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著者プロフィール

1947年、札幌市に生まれる。北海道大学文学部卒業。東京大学学術博士。カイロ大学客員助教授、東京大学助教授、ハーバード大学研究員、東京大学教授・同中東地域研究センター長などを経て、現在、武蔵野大学国際総合研究所特任教授。東京大学名誉教授。フジテレビジョン特任顧問と三菱商事顧問を兼ねる。国際関係史、中東イスラーム地域研究を専攻。司馬遼太郎賞受賞、紫綬褒章受章。著書に『スルタンガリエフの夢』(サントリー学芸賞)、『瀕死のリヴァイアサン』(毎日出版文化賞)、『ラディカル・ヒストリー』(吉野作造賞)、『岩波イスラーム辞典』(共編、毎日出版文化賞)などがある。

「2019年 『日本近現代史講義』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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