亡き子へ 死別の悲しみを超えて綴るいのちへの証言

  • 岩波書店 (2001年6月25日発売)
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  • 本 ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000015554

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  • わが子を亡くした親たちが、どれほどの痛みに耐えて生き続けているか。
    ありふれた安っぽい激励や慰めの言葉に、どれだけ傷ついているか。
    わが命を賭けても守りたいわが子の「死」という現実に直面し、それでも生き続ける親の苦しみは、経験しない人が容易に理解できるものではない。
    「あなたの気持ちはよくわかる」は、もっとも無礼な言葉だ。
    「頑張って」「早く立ち直って」「泣いているとお子さんが成仏できないわよ」
    そのような安易な声かけが、どれほど空虚に響くことか。
    ひっそりと身を寄せ合って生き抜こうとする親の姿に、人間の究極の力を感じる。そして、そっと見守り続けてきた著者の控えめなまなざしは、どこまでも温かく穏やかだ。

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著者プロフィール

1949年、東京都生まれ。元・立教女学院短期大学学長。デススタディーに早くから取り組み、子どもを亡くした親の「ちいさな風の会」世話人を務める。著書に『〈いのち〉のメッセージ――生きる場の教育学』(ナカニシヤ出版)、『自殺した子どもの親たち』(青弓社)、『「悲しみ」を超えて生きる』(講談社)、『穏やかに死ぬということ』(主婦の友社)、『死別の悲しみを超えて』(岩波書店)など。

「2021年 『自死遺族として生きる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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