農業再建 真価問われる日本の農政

  • 岩波書店 (2008年1月10日発売)
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本 ・本 (296ページ) / ISBN・EAN: 9784000018203

感想・レビュー・書評

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  • 最近、農業のことを勉強している。
    特に、2020年とか2030年、2050年といった
    中長期の農業のあり方に関心がある。

    日本農業が様々な問題を抱えていることは、
    よく理解されているが、
    実は正確な理解は少ないようである。

    では、何が問題か。

    戦後の農地解放とその固定化、でしょうね。

    イデオロギー的なものもあったのでしょうが、
    今後は規模拡大は必須。
    なぜなら、農業従事者の過半が60代以上になっており、
    2020年・2030年は否応なしに世代交代が進み、
    かつ、農業者の数は減るだろう。

    となれば、規模拡大は必然だと思うのですが。

    結局、時代が解決してくれるので、
    2020年には農業は希望の産業になっているかもしれない。

  • TPP参加への議論が起こっていますが、これはちょうど民主党が政権を取ったときに書かれた農業政策の解説本。著者は本の最後で民主党の農業政策について辛口の評価を下していますが、はたして日本の農政は今後どのような方向に進むのでしょうか。

  • 2008年刊行。著者は東京大学大学院農学生命科学研究科教授。現代日本の農業、農政の現状と問題点を十二分に解説した書である。ゆえに、問題意識醸成には役立つ。ところが、環境保全・水利保全における水田の価値を除き、何か明るい未来像を感じさせるものは少ない。現状分析目的の書としてはやむを得ないのかもしれないが…。農林畜産業を輸出産業にするにはどうしたらいいか?。商社や経済産業省的な発想、海外への販路拡大とそれに必要な人的・物的資源は何か、というような未来創造型とは言いにくい。かかる内容を持つ書を読みたいところ。

  • 様々な分野から農政の主要な問題点や考え方などをまとめて解説している一冊。経済学の分からない僕のような人にもオススメ。

    就農を考える上で国の農業に対する指針を知るためにもこういう本を読んで行こう。

  • 生源寺先生による深い洞察には、ものすごい説得力がある。

  • 駆け出しの金融マンからのレビュー『農業再建』。

    日本の農業政策・農業経済学界では今や名前の出ないことはない東大教授の生源寺先生が、サイン入りで下さった本。

    この本は専門書ではないけれど、内容は(当たり前だが)知的で、専門性に溢れている。


    「ピーター・ドラッガー」
    「市場の失敗と外部経済」
    「ベティ・クラークの法則」
    「最小効率規模」
    これらの経済学用語が出てきて、農政を読み解く。経済学の入門書としてオススメしたい。


    テーマも幅広く扱っていて、
    食料自給率
    フードシステム
    経営安定対策
    農地制度改革
    直接支払い
    減反

    などについて、本当にいいタイミングで数字のデータとともに、客観的な解説でとてもわかりやすく説明してくれる。


    民主党が政権をとった後に出た本ではあるが、やはり自民党の政策についての割合が多かった。とは言え、民主党政策の批判もあり、非常にボルテージが上がる本(笑)


    大学時代に農業経済学を専攻としながら授業を全く聞かずに内職していた駆け出し金融マンとしては、実によい復習のテキストであった。

  • 2008.12.23買取

  • 難しい。

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著者プロフィール

1951年愛知県生まれ。
東京大学農学部卒。
農事試験場研究員、北海道農業試験場研究員を経て、1987年東京大学農学部助教授、1996年同教授、2011年から名古屋大学農学部教授。
現在、食料・農業・農村政策審議会会長。

「2017年 『農業と農政の視野/完』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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