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Amazon.co.jp ・本 (370ページ) / ISBN・EAN: 9784000020480
感想・レビュー・書評
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上巻あわせて、精神分析をもちいて生涯を論じた最初の(方の)伝記ではないかと思う(原著は1977年)。それがもっとも重要な意味を発揮しているのは、甥を巡る出来事。彼とその母親とベートーヴェンの関係は、それまでの研究からはうかがいしれない衝撃の”心理的な葛藤”があったと著者は主張する。その根は、ボンの幼少期までさかのぼる。
精神分析を用いるにあたって(著者は「音楽学者」「音楽執筆者」とプロフィールにあって、精神分析をどのように学んだかはわからない)、なるべく資料を偏見なく、公平に検討しょうとしている。本文には先人達の研究が多く引用されているが、”偏り”のあるものと思われるものは、例えばセイヤーのものでも容赦ない。シンドラーは言うに及ばずだが、それでも結構引用されている印象だった。
作品の解説は、創作時期の区切りごとになされている。今回つくづく感じたのは、音楽は”抽象絵画”のようで、結局、これを解説しようとしても、その人の見立てになってしまう。著者が悪いというのではなく(現に著者もこれ以上は不可能、という意味を書いているところがある)、音楽とは形がないから、いくらでも”解釈”出来てしまう。ベートーヴェンの時代とは、楽器も変化してるし演奏方法も変化してるだろうし、なにより、聴衆も変容してる。そのためなのか、先行の研究の引用がより多い気がする(著者自身の偏りを無くすためか)。
とはいえ、その中から著者の解釈の面白味が感じられた。うまくベートーヴェンの発言(手紙の引用など)を織り交ぜながら。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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