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Amazon.co.jp ・本 (220ページ) / ISBN・EAN: 9784000020596
みんなの感想まとめ
精神的な危機を経て書かれたこの日記は、ベートーヴェンの内面や創作への思索を深く探求する手がかりとなります。彼の筆跡が行方不明である中、著者と訳者はその不完全な文を丹念に解読し、ベートーヴェンの複雑な心...
感想・レビュー・書評
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この”日記”が書かれた最初の動機が、不滅の恋人との”事件”の後の、精神的な危機だったのがまず印象深い。この年のあと、作曲の筆がしばらく鈍ってしまう。音符を書くより文字を書くほうが増えるイメージがあるのもなにか象徴的だ。
訳者も言うように、日記というより雑記帳といったほうがいいほど、日々の出来事がきちんと書かれているわけではない。文も不完全なものが多いし、なにより、ベートーヴェン自身の書いた原本が、本書出版当時行方不明(訳者は永久に発見できないのではないか、と言っている)の中で、著者も訳者も大変な苦労を強いられたことは想像に固くない。”悪筆”で名高い(?)ベートーヴェンでも、本人の筆跡があれば、真の研究に近づくのだけど、とはいえ発表する気のない、また万一見られてもわからないような「有形無形の気配り」がなされている文に果敢に取り組んだ著者たちに、敬意を表したい。
わかりにくい、とはいえ興味深いところは当然ある。ベートーヴェンという人は、”苦悩を突き抜けて、歓喜へ”の志向が有名だが、”俗なものから、崇高なものへ”の精神の希求が本書でわかる。”俗なもの”は、ベートーヴェン自身に起こった”出来事”も含まれる(それは当然、暗喩的にしかわからないが)。
また、雑記帳の約3分の2を占めている引用文でもその志向がわかる。作曲に必要と感じられるものから、精神的な危機に対応するためなど、いろいろある(インドの宗教·哲学などもある)。
日記のこの時期で忘れてはならないのが、甥カールの問題だ。ベートーヴェンは”父親”になろうと、大変な苦悩をしていて、特に金銭問題が顕著になる。独身だった彼が、急に”家族”が増えたわけだから当然。そしてちょっと驚くのが、後見問題でバチバチに争っていた、カールの母親への”気持ちの変化”だ。神に祈るほどの変化は、どうして起こったのだろう?
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この本でベートーヴェンがギーターを読んでいたことを知って、さらに彼が好きなった。
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