名作に描かれたクリスマス

  • 岩波書店 (2005年11月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (192ページ) / ISBN・EAN: 9784000022620

みんなの感想まとめ

クリスマスの成り立ちや文化が、児童文学の名作を通じて丁寧に解説されている一冊です。著者は北ドイツでの体験を基に、約50冊の作品からクリスマスの場面を取り上げ、その背後にある意味や歴史的背景を掘り下げて...

感想・レビュー・書評

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  • 児童文学を好まれるすべての方におすすめ。大変素晴らしい本だった。
    北ドイツに留学していた著者が、本場のクリスマスを体験してその奥の深さに魅せられ、日本の読者にも伝えたいと書かれたのが本書。
    約50冊の児童文学のクリスマス場面を紹介しながら、その意味や歴史的背景などを丁寧に解説してくれる。ああ、あのお話のあの場面はそういうことだったのかと、何度も何度も頷くことになった。紹介された本がほとんど既読のものだったのも嬉しい。

    口絵に現れる精巧で美しいクリスマスグッズたち。
    某美術館で初めてみた「クリスマス・マーケット」を思い出す。何もかも綺麗だったなぁ・・
    しかもひとつずつの品について、ちゃんと本文の中で説明されている。
    サンタクロースの乗り物はトナカイだけじゃないのよ!
    馬にも乗るし飛行機にも乗るってことを、口絵ページで知ることになる。
    そして、衣装も実に様々。
    ドイツ人が渡ってからクリスマスの習慣がアメリカにも生まれたらしいが、著名な米国の画家さんが赤い衣装を着たサンタさんの絵を描いて人気を得たんだって。

    エインズワースの「ちいさなろば」というお話の中で、サンタクロースが「子どもたちの靴下にりんごとオレンジをひとつずつとクルミを入れてやる」という描写があるが、その意味合いも初めて知った。12月6日の聖ニコラウス祭に、子どもたちはりんごとナッツをもらうという。
    りんごは色を塗ってツリーの飾りにするらしい。
    何故りんごとナッツかということも書かれている。

    今ではクリスマスの意味合いというと「赦しと感謝・喜びの分かち合い」と理解が深まっているが、そのスタートはかのディケンズの「クリスマス・キャロル」であるという。
    この作品が生まれる必然的な社会背景というのもあったのだが、1843年12月19日の初版で6千部を売り切ったというから、本当に偉大な作家さんだったのね。

    それぞれの時代に書かれた作品の中で、クリスマスの変遷を知り、人々の思い入れの深さを知る。
    何となく読み飛ばしてきた本を、今一度読み返してみたくなる。
    主人公ばかりを追ってきた読み方を一旦やめて、小さな部分にも再度目を配ってみようと思う。

    入手して手元に置きたい本だが、Amazonでは3万5千円という高値で出ていた・・そんな馬鹿な。

  • 児童文学に描かれたクリスマスの様子から、クリスマスの成り立ちや当時の文化・風習を解説している一冊。
    カラー口絵の写真が可愛いくて良い。
    取り上げられている児童文学を、またじっくりと読みたくなった。

  • クリスマスの歴史を、児童文学のシーンを使いながら紹介している。クリスマスについてしっかり学びたい向け。クリスマスの本質は表面的な楽しさでなく、人を思いやる精神。深いなー

  • ここ10年ほどは12月の読み聞かせは
    1年生以外の学年へはクリスマス関連の絵本を読み
    1年生には授業時間1限を使って『クリスマス会』を
    開催しています~

    ブラックパネルシアター、パネルシアター
    絵本、手話で歌う赤鼻のトナカイなどを
    組み合わせて行っていますが
    今年は最初の頃に戻って
    クリスマスについての子供たちの疑問に答えながら
    絵本を紹介するコーナーを設けました~

    発刊当時購入しながら、パラパラと読んだだけだった
    『名作に描かれたクリスマス』を改めて読みました~

    クリスマスを歴史として持たない私たちにとって
    絵本の選書の手がかりを教えてくれるバイブルのような本です

    ツリーやその飾りに込められた意味
    ヨーロッパからアメリカ大陸へと伝わっていったクリスマスは各地で違うこと

    古くは悪い子供に鞭を討つために
    サンタクロースの傍らにいた鞭打ちおじさんと
    秋田のなまはげが似ていることなども
    紹介されています~

    著者である若林ひとみさんのドイツ留学の経験や
    その後の丁寧な調査から
    名作に登場しているクリスマスシーンが紹介され
    クリスマスの歴史が紐解かれていきます

    読みながら知らなかったことが
    自分の引き出しに詰め込まれ豊かになっていく感じです

    既に絶版になっていて
    古書でしか手に入りませんが図書館にはあります~

  • クリスマスとは
    キリストのミサという意味で、
    救世主イエス・1キリストの誕生を祝うキリスト教の祭日
    降誕祭(こうたんさい)

    ただし3世紀までは統一されず
    4世紀ローマから12/25をクリスマスとして祝うことに。
    もともと12/25は、
    地中海一帯において太陽神ミトラスの祭日
    北ヨーロッパにおいては冬至祭
    いずれも光をもたらす救世主のお祭り

    ①青い紅玉 ショーロックホウムズまだらのひも岩波少年文庫 140-143 176

    ②青い鳥 メーテルリンク 岩波少年文庫 131-132

    ③あしながおじさん 岩波少年文庫 47-48 110

    ④あらしの前 ヨング 岩波書店 60-63

    ⑤アンネの日記 文春文庫 179-180

    ⑥家なき子 岩波少年文庫 124-126 129

    ⑦イップとヤネケ 岩波書店 64-65

    ⑧牛追いの冬 岩波少年文庫 114 153-154 161

    ⑨おもいでのクリスマスツリー 岩波書店 127-128

    ⑩おもしろ荘の子どもたち 岩波書店 1. 85-86

    ⑪輝きの季節 メディアファクトリー 19

    ⑫風にのってきたメアリー・ポピンズ 岩波少年文庫 99-100

    ⑬ガラスのクジャク ムギの王さまから 岩波書店 37-38 42-43 162 175-176

    ⑭クマのプーさん 岩波少年文庫 105

    ⑮クリスマス・キャロル 岩波少年文庫 11-13 144-145 154-155 169

    ⑯クリスマスの絵本 評論社 133-135

    ⑰クリスマスをまつリサベット 岩波書店 20 107-108

    ⑱クリスマス人形のねがい 岩波書店 98-99 158 164

    ⑲クリスマスのまえのばん ムーア偕成社 78

    ⑳クリスマス・プディングの冒険 早川書房 156-157

    21)グリーン・ノウの子どもたち 岩波少年文庫 36-40 163-164

    22)クルミわりとネズミの王さま 岩波少年文庫 29-30 41

    23)グレー・ラビットのクリスマス 評論社 53-55

    24)グロースターの仕たて屋 福音館書店 41-42

    25)サンタ・クロースからの手紙 評論社 74-75 163

    26)ジェーンはまんなかさん  岩波少年文庫 106-107

    27)食料品屋の小人の妖精 完訳アンデルセン童話集3 岩波書店 84

    28)ジョン王さまのクリスマス クマのプーさんとぼく 晶文社 104-105

    29)シルバー・レイクの岸辺で 福音館文庫46

    30)すえっ子のルーファス 岩波少年文庫 112

    31)スケッチ・ブック 新潮文庫 9-10

    32)スプーンおばさんのクリスマス 偕成社 55

    33)大草原の小さな町 岩波少年文庫 146

    34)たのしい川べ 岩波少年文庫 121-123

    35)小さい牛追い 岩波少年文庫 113

    36)ちいさいロッタちゃん 偕成社 89-90

    37)時の旅人 岩波少年文庫 39 147-148 152

    38)とびきりすてきなクリスマス 岩波書店 110 170-171

    39)ニッセと奥さん 完訳アンデルセン童話集6 岩波書店 84

    40)農場の少年 福音館文庫 89

    41)パディンドンのクリスマス 福音館文庫 17-18

    42)百まいのきもの 岩波書店 177-179

    43)風車小屋だより 岩波書店 149-151

    44)愛蔵版不思議の国のアリス 岩波書店 181-183

    45)ブッデンブローク家の人びと 岩波文庫 21 152-153

    46)プラム・クリークの土手で 福音館文庫 44-46 173-175

    47)マッチ売りの少女 アンデルセン童話集2 岩波少年文庫 115 130-131

    48)まりーちゃんのくりすます 岩波書店 27 90-91

    49)メアリー・ポピンズAからZ 篠崎書林83

    50)やかまし村のクリスマス ポプラ社 164-165

    51)山のクリスマス 52-53 128-129 160-161

    52)妖精ディックのたたかい 岩波書店 7-8

      イギリスの民族学者キャサリン・ブリッグズが1955書いもの 17世紀後半の宗教改革に揺れ動くイギリスのある屋敷に300年も住みつづける妖精の目を通して描いた作品 クリスマスが禁止された時期のことを描いている。1660年に再びクリスマスを祝ってよいことになる。


    53)ライオンと魔女 岩波書店 13-1769-71

    54)レ・ミゼラブル 福音館書店 96-97

    55)ロッタのひみつのおくりもの 岩波書店 166

    56)若きウェルテルの悩み 岩波文庫 27-28 48

    57)若草物語 講談社文庫 44 171-173

    58)わたしが子どもだったころ 岩波書店 101-102

    参考文献
    岩波キリスト教辞典 2002
    英米児童文学辞典 研究社 2001
    オックスフォード世界児童文学百科 原書房 1999

    アンデルセンの生涯 新潮選書 1975
    旅するアンデルセン デンマーク紀行 求龍堂グラフィック1998
    ハンス・クリスチャン・アンデルセン 東京書籍1979

    影の国よ、さようなら すぐ書房1991
    別世界にて みすず書房 1991
    ナルニア国をつくった人 日本基督教団出版局 2001

    クマのプーさん スクラップ・ブック 筑摩書房2000
    クマのプーさんの世界 岩波書店 2003

    シャーロック・ホームズの冒険 全集3 解説 1998
    ミステリー・ハンドブック アガサ・クリスティー 原書房1999

    アンネの日記 研究版 文藝春秋1994
    銀色の時 イリリスファンタジー童話傑作選 講談社文庫 1986
    クリスマス・ブックス ちくま文庫 1991
    スケッチ・ブック 角川文庫 1973

      スコットランド系アメリカ人のワシントン・アーヴィングのエッセイ。19世紀初頭のクリスマスの風景が克明に描かれている

    風車小屋便り 新潮文庫 1970
    若草物語 ルイザ・メイ・オルコットの世界 求龍堂グラフィックス1992

  • クリスマスの歴史が分かり楽しかった、私もクリスマス大好き!

  • 読みたい本。

  • クリスマスにまつわる歴史と文化、数々の名作を引用しながら、グッズやエピソードをまじえて教えてくれる。実はまだパラパラとしか目を通していないのです。今年のクリスマスシーズンが近づいたら楽しもうと、読み控えていました(笑)児童文学好きには特にお薦めでしょう。

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著者プロフィール

1953年、生まれ。東京外国語大学ドイツ語科卒業。2005年11月死去。
訳者による著書
『名作に描かれたクリスマス』岩波書店 (2005)
『クリスマスの文化史』白水社(2004)
主な訳書
『チンパンジーとさかなどろぼう』ジョン・キラカ 岩波書店(2004)
『きゅうりの王さまやっつけろ』クリスティーネ・ネストリンガー 岩波書店(2001) 
『しろくまオント サンタクロースにあいにいく』アルカディオ・ロバト フレーベル館 (1998)
『ほしのこのひみつ』アルカディオ・ロバト フレーベル館(1998)など

「2006年 『ゾフィー21歳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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