闇の子午線 パウル・ツェラン

著者 :
  • 岩波書店
2.75
  • (0)
  • (0)
  • (3)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 12
感想 : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000023092

作品紹介・あらすじ

「アウシュヴィッツの後に、詩を書くことは野蛮だ。」この言葉と、生涯を賭して対話した詩人がいる。流浪と絶滅収容所と、民族の経験への悼みを潜ったその詩は、人類の未来に向けてたてられた黙示を刻む。限界まで言語を酷使する精密な実験、特異な宇宙感覚に発する形象の連鎖。20世紀精神史のもっとも深く掘られた坑道がここにある。思想の骨髄で編まれた言語宇宙を前にするとき、解続はそれ自体が精神の冒険だ。同時代を生きた詩人が、自らの詩作の命運をかけて対決を試みる。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 一人の詩人がもう一人の詩人の作品と格闘した、その現場からの経過報告のような本。その対決の結果としての「フーエディブルー」の私訳は、息づまる緊張感に満ちている。しかし、ツェランの詩中のユダヤ的なるものをえぐり出しては重苦しく沈黙したり、言葉の中に執拗に「アウシュビッツ」の綴りを見出そうとする著者の関心のあり方はよく判らない。詩人自身に引きつけて詩を解釈する時、例えば東京大空襲で肉親を亡くした人間がそのことを語るのに、わざわざ「ヒロシマ」を引き合いに出したりするものだろうか。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

生野幸吉

「2005年 『鏡の国のアリス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

生野幸吉の作品

闇の子午線 パウル・ツェランを本棚に登録しているひと

ツイートする
×