ヨーロッパ・コーリング――地べたからのポリティカル・レポート

  • 岩波書店
4.06
  • (16)
  • (22)
  • (9)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 192
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000023993

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • やっぱりブレイディさんの本は面白い。これを留学するときに読みたかったと心から思う。

  • イギリスの貧困事情がリアルに描かれている
    地べたからの報告が日本も他人ごとではない事態になっている
    お笑い枠のような存在だったジェレミーコービンの飛躍も今の混沌とするヨーロッパを象徴している

  • 著者:ブレイディみかこ

    【メモ】
    ・シノドス記事
    2016.09.17 Sat 「もしもし、ヨーロッパです」「こちらは日本です」――階級の時代の回帰に寄せて
    http://synodos.jp/international/17907


    【版元の書誌情報】
    本体1,800円+税
    刊行日:2016/06/22
    ISBN:9784000023993
    四六 304ページ 在庫あり

    [句読点多目の内容紹介]
    社会保障の削減.貧困の拡大.緊縮政策によって未来を奪われる若者や労働者たち.日本と同様の問題に直面する欧州にあって,英国やスペインでは新たな求心力を持った左派が支持を集め,大きなうねりをまきおこしている.在英20年のライターが,いま欧州に吹く風を日本に届けるべく,熱い思いとクールな筆致で綴った話題の政治時評.
    https://www.iwanami.co.jp/smp/book/b243707.html


    【目次】
    目次 [v-ix]
    凡例 [x]

    I
    こどもの貧困とスーパープア[2014年3月18日] 003

    格差社会であることが国にもたらすコスト[2014年4月1日] 007

    ハラール肉と排外ヒステリア[2014年5月23日] 011

    アンチ・ホームレス建築の非人道性[2014年6月13日] 015

    アンチ・ホームレスの鋲が続々と撤去へ[2014年6月15日] 019

    BBCが外注者にする質問――「あなたはゲイ?」「ご両親は生活保護受給者?」[2014年7月22日] 021

    貧者用ドアとエコノミック・アパルトヘイト[2014年8月4日] 025

    餓死する人が出た社会,英国編[2014年8月6日] 029

    英国式『マネーの虎』で失業率を下げる方法[2014年8月21日] 033

    スコットランド狂想曲――経済とスピリットはどちらが重いのか[2014年9月14日] 037

    スコットランド狂想曲2――市民的ナショナリズムと民族的ナショナリズム[2014年9月17日] 043

    海辺のジハーディスト[2014年10月14日] 048

    地べたから見たグローバリズム――英国人がサンドウィッチを作らなくなる日[2014年11月18日] 054

    風刺とデモクラシー――今こそ「スピッティング・イメージ・ジャパン」の復活を[2014年12月17日] 059

    トリクルアウトの経済――売られゆくロンドンとディケンズの魂[2014年12月29日] 063

    アンチ・グローバリズム・イン・ザ・UK――スコットランドが示した新たな道[2014年12月] 068


     II
    政治を変えるのはワーキングクラスの女たち[2015年1月13日] 075

    英国が身代金を払わない理由[2015年1月21日] 080

    フェミニズムとIS問題[2015年2月7日] 084

    労働者階級のこどもは芸能人にもサッカー選手にもなれない時代[2015年2月26日] 089

    人気取りの政治と信念の政治[2015年3月7日] 094

    スコットランドの逆襲[2015年3月9日] 099

    固定する教育格差――「素晴らしき英国の成人教育」の終焉[2015年4月3日] 103

    「左派のサッチャー」がスコットランドから誕生?[2015年4月9日] 107

    国の右傾化を止めるのは女たち[2015年4月21日] 112

    英国総選挙の陰の主役,スコットランドが燃えている[2015年5月5日] 117

    英国選挙結果を地べたから分析する――やっぱり鍵はナショナリズム[2015年5月9日] 123

    住民投票と国民投票――国の未来は誰が決めるのか[2015年5月20日] 128

    「勝てる左派」と「勝てない左派」[2015年6月3日] 132

    右翼はLGBTパレードに参加してはいけないのか[2015年6月12日] 137

    スコットランド女性首相,現地版ネトウヨの一掃を宣言[2015年6月28日] 143

    ギリシャ危機は借金問題ではない.階級政治だ[2015年7月4日] 148

    ギリシャ国民投票―― 六人の経済学者たちは「賛成」か「反対」か[2015年7月5日] 155

    ユーロ圏危機とギリシャ ――マーガレット・サッチャーの予言[2015年7月9日] 160

    英国政治に嵐の予兆?――「ミスター・マルキスト」が労働党党首候補№ 1に[2015年8月5日] 165

    英労働党党首候補コービン,原爆70年忌に核兵器廃絶を訴える[2015年8月9日] 170

    英国で感じた戦後70年――「謝罪」の先にあるもの[2015年8月18日] 176

    欧州の移民危機――「人道主義」と「緊縮」のミスマッチ [2015年9月7日] 181

    英労働党に反緊縮派党首が誕生――次はスペイン総選挙だ[2015年9月13日] 186

    再び暴動の足音? ロンドンがきな臭くなってきた[2015年9月29日] 191

    左翼が大政党を率いるのはムリなのか?――ジェレミー・コービンの苦悩[2015年月10日15] 195

    ロンドン市長「移民を受け入れないと日本のように経済停滞する」[2015年10月19日] 200

    保守が品格を失うとき――ジェレミー・コービンが炙りだすエリートの悪意[2015年11月8日] 205

    パリ同時多発テロ――レトリックと復讐。その反復の泥沼[2015年11月17日] 210

    元人質が語る「ISが空爆より怖がるもの」[2015年11月19日] 215

    右も左も空爆に反対するとき――キャメロンの戦争とブレアの戦争[2015年12月1日] 220

    仏選挙で極右が圧勝.でも英国はジェレミー・コービン労働党が白星[2015年12月8日] 225

    スペイン総選挙でポデモス躍進――欧州政治に「フォースの覚醒」[2015年12月22日] 230

    左派はなぜケルンの集団性的暴行について語らないのか[2016年1月16日] 235


     III
    米と薔薇――新自由主義の成れの果ての光景[2015年11月] 243
      ジェレミー・コービンと安保法案反対デモ
      ‎襖の向こうのアナキズム
      ‎日本人の薔薇
      ‎WAR IS NOT OVER

    民主主義ってコレなのか?――ポデモスが直面する現実[2016年2月] 263
      迷走するニュー・ポリティクス
      ‎下から上に
      ‎ポデモスが直面する現実
      ‎欧州の反緊縮派が日本に示すもの
      ‎クラウドとグラスルーツ

    あとがき(二〇一六年四月 ブレイディみかこ) [285-291]
    初出 [292]

  • 本当は同じ著者のモリッシーに関するディスクレビューを読んでみたかったのだけど、その前に別の本を読んでみようと思って図書館で借りてみた。あまり政治的なことは他人と話をしないし、考えることも多くないのだけど、やっぱり自分には著者のようなレフト的な考え方のほうがしっくりくる。

  • うーん、まあ、合わない。言ってることに特段の反論があるわけでもないのだが、でも微妙に反論はあるというか。私の考え(と言えるほどの考えもないのだが)とは最初から最後までずっとズレたままというか、そんな感じ。

    あと文体。というよりとにかく文体。合わない。くどい。そして行間から漂う「どう?どう?ユーモアあるでしょ?」というのが合わない。まあ文体が合わないのはしょうがない。

  • かなりおもしろかった。イギリス映画が好きな理由が分かったかもとかこの先そんな映画やブリティッシュロックが出てこなくなっちゃうというのはゆゆしきことだとか思ったし,何より全般的な雰囲気というかロックな感じにすごく共感する。「地べたから」というのが貫かれてるからそう思うのかな。
    継続して読んでいきたい,と思う人の本だった。

  • EU離脱をめぐるイギリスの状況の根っこにあるものは何か。
    激動のヨーロッパの今と日本の今はどのようにつながっているのか、いないのか。
    20年以上、イギリスで低所得者向けの保育所で働くブレイディさんの最新刊を読めば、もの凄く腑に落ちる。

    色々な意見の人がいる分野だから、筆者の意見にすべての人が同意するわけではないかもしれない。それでも、筆者の文章が持つ「生活者のリアリティ」を否定する事は難しいと思う。

    ジョン・ライドンやモリッシーなど、反骨のUKロッカーを生きる指針にしているブレイディさん。敬愛するアーティストと同じように、
    「自分が見た事」「自分が感じたこと」「自分が信じる事」を裏切る事は絶対にしないし、書かない。
    その信条が文章の端々から感じられるから、読者は信頼をおいて読む事ができるのだ。

    そして、帯にも書いてある「もはや 右 対 左ではない。下 対 上 の時代だ」というメッセージ。
    左翼/リベラル勢力や彼らの言葉が、いかに労働者階級のリアルに届かなくなっているかをヨーロッパの現実に即して書いた文章は、参議院選挙を前にした日本の今にもあてはまる。

    生活者のリアルに根付かない言葉は、どれほど誠実な政治家の言葉であっても届かない。日本の政治家や表現者が心に刻むべきメッセージ。

    それがイギリスのハードな現実を見つめ続けてきたブレイディさんが出会ってきた
    魅力的な人物や、ケン・ローチの映画のようなリアルなエピソードと共に伝えられる。

    これから、さらに重要性を増すライターだと思う。

  • 『ヨーロッパ・コーリング』ということで、ヨーロッパ全体を扱ったものだと思っていて読み始めましたが、基本的にはイギリスにフォーカスした一冊でした。ただ、イギリスの状況をあまりよく理解していなかった(あまり知ろうとしていなかった)ので、結果的に面白く読めました。
    いわゆる左翼・極左であったり、ポピュリズムであったり、批判的な論説を見かけることが多く自分の理解もそうだったのですが、そういう点でもものの見方を変えてくれました。

    イギリスの下層の人たちの現実を肌で感じることができましたが、日本のそういった人たちの暮らしのこと・現実のことを全然知らない、知ろうともしていない自分にも気づけました。人のふり見て、ではないですが、日本のことも知りたいなと感じました。

  • 2016.12.9
    ヨーロッパの政治のことなんてほとんど知らないのになぜこの人の文章はすっと入ってくるのでしょう?
    日本はいまだに経済成長とかグローバルとか言ってて、今年は英国のEU離脱とかトランプだとか世界的にはかなり潮目が変わった年で、日本はどうなるんでしょう?
    ポデモスとかコービンとかスタージョンみたいな影響力のあるカウンター勢力が出現しないのは何故でしょう?
    アメリカが望んでいないからか。

    日本の貧困層が閉じた襖の向こうに居るから見えないというのは良くわかる。政治家も一般の人も自分自身が貧困である人も見ないようにしているように思う。

  • 久しぶりにエキサイティングな海外事情ものを読んだ。居住歴が長い筆者ならではの観察眼はなかなかないものと思う。スコットランド独立>EU離脱>トランプ当選が一直線で繫がっていることが実感できる。地べたの暮らしが理解できない左派政党の現状が、人々の諦観を生み出し、既成政党離れに帰結する。それはまさに日本も同様だと思えた。今年の必読書の一つ。

全17件中 1 - 10件を表示

ブレイディみかこの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
原田 マハ
ミシェル ウエル...
オーウェン・ジョ...
有効な右矢印 無効な右矢印

ヨーロッパ・コーリング――地べたからのポリティカル・レポートを本棚に登録しているひと

ツイートする