「レンブラント」でダーツ遊びとは―文化的遺産と公の権利

制作 : Joseph L. Sax  都留 重人 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 28
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000025249

作品紹介・あらすじ

チャーチルの肖像画はなぜ燃やされたのか。死海写本はなぜ長期間人目に触れなかったのか。知的財産権、文化の共有を問う。

感想・レビュー・書評

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  • 非常に面白かった。「たとえばレンブラントの絵の所有者がその絵を標的にしてダーツをやったとしても法律にもとることはないし、私的な束縛を受けることもない。それでは問題はどこにあるのか。」
    ・所有権は、法律で定義されている私的権利。著作権は、[ http://booklog.jp/item/1/4757101899 ]等で見るようにかなりグレーな部分もありつつ、こちらに含まれる。さらにその周辺のモヤッとした部分、公私でいえば公に属していると感じられるけれども法律の裏付けがあるようなないような部分が、この本の主題。
    ・タイトルがレンブラントであるように、全体の半分は芸術に関する話題。残り半分は公文書や私文書の保存と活用、学術的資源の話題。
    ・私的利益VS公的利益の色々な問題。私人としての著作者や芸術家(遺族も含む)のプライバシーはどう扱われるべきか?知的資源から経済的、または学術論文執筆等の利益を得るにあたりどういうルールがあるべきか?
    ・この本で扱う資源所有者は主に私人だが、公に属するプレーヤーにも複数の面があることを考えるとさらに問題がややこしくなる。自治体に寄贈された学術的貴重品があったとして、自治体が維持管理コストを負担できなくなった時、売り払うのはアリか?売り払うコストさえ負担できない場合、棄てるのはアリか?ナシと感じるなら、それの根拠は何か?等、いろいろ思考が刺激される。

  • 2001年4月29日登録

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