ロベルト・ムージル

  • 岩波書店
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感想 : 2
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  • 本 ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000025928

感想・レビュー・書評

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  • すごーく面白かった。個人的には「愛の完成」ほど入り込めなかった「三人の女」のトンカ以外や「黒つぐみ」に関してもっと古井氏の考察を知りたかったところ。「特性のない男」について書かれた箇所では、文章中には出てこないが「恩寵」という言葉が強く意識された。一番びっくりしたのは「愛の完成」が世に出た時、ムージルは31才、というのは以前あとがきで知っていたけれど、古井氏がそれを初めて訳した時、氏は30才...ええ~っ!!いやはや、恐れ入りました...。

    ムージルとは全然関係ないけれど、古井氏が翻訳のことで何度か言及しているところがあって、非常に共感できた。私自身、古い訳で読んでとても好きだったある海外作品が、新訳で文庫化された時に読んだら、あまりに平坦な簡素化された訳で、幻滅したことがあったので。

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著者プロフィール

小説家、ドイツ文学者。1937年生まれ。東京大学大学院独語独文学専攻修士課程を修了後に、金沢大学、立教大学で教鞭を執る。1968年に最初の小説『木曜日に』を発表。1971年に『杳子』で芥川賞受賞。主な作品に『栖』『槿』『仮往生伝試文』など。ムージル『愛の完成』『静かなヴェロニカの誘惑』を翻訳。2020年に死去。

「2024年 『誘惑者 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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