いじめを許す心理

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000027830

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  •  クラスでいじめが起こったときの行動を、加害・傍観・解決の3つに分ける。クラスでいじめが発生した場合、被害者の属性別でどの行動をとるか、日本、英国、グアテマラの3か国でアンケート調査。属性は肥満、優等生、自分勝手、嘘つき。嘘つきの場合は3か国とも他の属性に比べて比較的加害が高いが、自分勝手の場合は日本だけ加害が高い。
     日本のいじめのあるクラスと、そうでないクラスでのアンケートを比べた結果、いじめのあるクラスの方が傍観者が多かった。またいじめのあると思しき学校でアンケート調査をしたら、クラス内の傍観者の比率が10%と30%付近が多くなる二峰性の分布となった。このことからいじめに対して傍観・解決のどちらを選ぶかは頻度依存行動であることが示唆される。
     傍観者の家庭についてもアンケート調査してある。傍観者の父親の職業は会社員が55%、自営・農林漁業が43%。非傍観者のは会社員が23%、自営・農林漁業が72%。傍観者の母親の職業は主婦が68%、非傍観者のは主婦が43%。これらのデータから、傍観者の平均的なイメージとして核家族で育ったのではないかと考察されている。

  • <閲覧スタッフより>
    いじめがひとり歩きする課程には、“傍観者”という強力な加担者の存在がある。中学生へのアンケートをもとにその背景を分析し、「いじめ」がどのように発生・蔓延してゆくのかを考察しています。
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    所在番号:371.4||マノ
    資料番号:10113404
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著者プロフィール

大阪生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科博士課程修了。米国立衛生研究所、独マックス・プランク精神医学研究所などを経て、現在は京都大学霊長類研究所教授。著書に『コミュ障 動物性を失った人類』(ブルーバックス)『音楽を愛でるサル』(中公新書)など多数。

「2017年 『自閉症の世界 多様性に満ちた内面の真実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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