犬のいる暮し

  • 岩波書店 (1999年3月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784000027939

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  •  増補版である文春文庫版を読了。
    (岩波文庫の単行本に「子犬のいる風景」「犬の親子のいる暮し」「犬が病むと」の三篇を加えたもの)

     四代の柴犬との愛情こまやかな暮らしを描いた随筆。この人の思想すべてに同意するものではないが,犬シリーズはどれも素敵だ。「今ここ」に生のすべてを注ぐひたむきな生き物を愛し,全身全霊の愛を返される喜び,生の充足感への筆者のまなざしに心から共感する。
     終盤にかけて,そうした予感があったのか,ご自身の死についての記述が増えて行く。はたして,文庫版の刊行年(2002年)から2年後に逝去されたとの由。ハンナとナナ,二匹の柴犬はその後,どんなに恋しがっただろうか。そして今は,虹の橋の向こうで再び出会えたことだろう。ご冥福を祈りたい。

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著者プロフィール

ドイツ文学者、小説家、評論家。1925年生まれ、東京大学文学部独文科卒業。元國學院大學教授。カフカ、マックス・フリッシュ、グラスなど現代ドイツ文学の作家を多数翻訳。1972年に最初の著書を刊行後は、『ブリューゲルへの旅』(日本エッセイスト・クラブ賞受賞)、『麦熟るる日に』(平林たい子文学賞受賞)、『ハラスのいた日々』(新田次郎文学賞受賞)などを発表し、『清貧の思想』(1992年刊行)がベストセラーとなる。元神奈川文学振興会理事長。2004年に死去。

「2025年 『犬の年 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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