- Amazon.co.jp ・本 (63ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000030021
感想・レビュー・書評
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1986年、中曽根・レーガン・ゴルバチョフという時代に出版されたブックレットです。
北方領土の国際法的立場からスタートし、幕末からサンフランシスコ講和条約・日ソ共同宣言までを俯瞰し、北方領土返還を果たすには何が必要かを考察します。
まず、北方領土に関する日本の主張はかなりの正当性があるとします。
しかしながら、アメリカの無知無策と、ソ連の巧みな外交によって北方領土は現在の立場に追いやられている。
そして、北方領土返還の鍵はアメリカが握っており、独立国として毅然と対応することを求めます。
外国軍隊が40年も駐留するという異常な対米追従の下では、日ソ間の交渉は進まないとしています。
執筆当時は「ロン・ヤス」の時代で、不沈空母という言葉が踊り、日米軍事同盟が増強されようとしている時期でした。出版から30年、日米軍事同盟は新たな段階に進みより強固なものとされ、ロシアと世界の緊張も弱まる気配がありません。
30年も前の本だけど、現代に通じる一冊です。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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