原発事故―日本では? (岩波ブックレット)

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  • Amazon.co.jp ・本 (71ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000030151

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  • チェルノブイリ原発直後の1986年に刊行された。福島原発の事故の25年前になる。それから日本は何をしてきたのであろうか。
    著者の高木仁三郎氏はすでに物故者となっているが、この本は今でも古びていない。

    この本で 今回の事故が想定内であることが非常によくわかる。

    私は大学時代 電気工学を学んだので原子力発電工学なども学部時代にならい
    大学院生とのきにチェルノブイリ事故が起こったので、原子力発電の危険性についてよくわかっているつもりだった。
    実際 高木仁三郎さんの 論文や著作にも何度もふれてきていたのに 自分の教養としてしまっていた。


    日本の原子力発電は沸騰水型と加圧水型。
    冷却系の細管振動によわいl
    原子炉内には大量の熱を発生する能力のある核燃料が収められている。
    発電所の原子炉が廃炉となっても、ごみとして放射性物質が ウン万年の期間で残る。
    その残留放射性物質をどうするかも方策のないままどんどんつくり
    高速増殖炉ができないとみるやプルサーマル(福島3号機)へとつきすすんだ。

    この本は煽情的では決してない。

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著者プロフィール

理学博士。核科学専攻。原子力の研究所、東京大学原子核研究所助手、東京都立大学理学部助教授、マックス・プランク研究所研究員等を経て、1975年「原子力資料情報室」の設立に参加。1997年には、もうひとつのノーベル賞と呼ばれる「ライト・ライブリフッド賞」を受賞。原子力時代の末期症状による大事故の危険性と、放射性廃棄物がたれ流しになっていくことに対する危惧の念を最後のメッセージを記し、2000年10月8日に死去。

「2004年 『高木仁三郎著作集 全12巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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