- Amazon.co.jp ・本 (63ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000032421
作品紹介・あらすじ
国連介入後もつづく危機。状況の背後にある歴史はどうなのか。私たちはこの問題をどのように受けとめるべきなのか。早期から現地に入った著者が報告する。
感想・レビュー・書評
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ジブチ出張を前にソマリアの海賊とジブチについての予習のために読む。
まずは日本国際ボランティアセンター(JVC)という組織が1983年から1990年まで現地で人道支援を行っていたが、度重なる襲撃により撤退を余儀なくされたという事実に驚いた。
ソマリアの内戦は近代と現代の戦いであり、中央と地方の戦いであり、都市と遊牧民・農民の戦いであったということを理解した。
ソマリア崩壊の原因は以下の3点に要約できる。
①植民地時代の負の遺産がソマリア人居住地域を分断し、周辺国との国境をめぐる紛争を引き起こした。同時に大量難民を巻き込んで国内の政治情勢が不安定化した。
②東西冷戦構造に巻き込まれ、大量の軍事・開発・難民援助などで社会構造が変質した。とくに、官僚・軍人・商人などの新興勢力が台頭し、伝統的指導者が没落したことによって社会関係が大きく変化した。
③近代国家建設は膨大な対外債務をもたらし、都市と農村の格差を拡大した。それにバレ政権の人権抑圧政策が加わり、地方住民の中央政府に対する不満が増大した。
(p57)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
(1993.10.25読了)(1993.06.27購入)
(「BOOK」データベースより)amazon
国連介入後もつづく危機。状況の背後にある歴史はどうなのか。私たちはこの問題をどのように受けとめるべきなのか。早期から現地に入った著者が報告する。