近現代史をどう見るか: 司馬史観を問う (岩波ブックレット NO. 427)
- 岩波書店 (1997年5月20日発売)
本棚登録 : 29人
感想 : 2件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (63ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000033671
感想・レビュー・書評
-
こんな本を書かなければならない理由が昔はわからなかった。司馬遼太郎は楽しい物語、歴史は歴史じゃん、と思ってたが、前の会社で「坂の上の雲」が歴史の本だ、「明治の人は偉かったんだ!」と信じている若いのが何人かいたのでちょとびっくりした。(彼にはすぐに吉村昭の「海の史劇」を渡して、バルチック艦隊側から見た日本海海戦像を提供。)司馬遼太郎は批判されるべき歴史観が根底にあるとしても、物語作家としては私は好きだ。しょせんは個人・英雄物語であること・意識的にふれていない領域があること(天皇・昭和)を認識していれば、そんなに害があるものではないと思うが、「つくる会」や「自由主義史観」の愚劣なかたがたに「明るい日本史」として利用されているのはなんだかな~。おもしろくもなんともない本だが、よくまとまってて人に薦めやすいので星四つ。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
分類=近現代史・歴史観・司馬遼太郎。97年5月。
全2件中 1 - 2件を表示