自立への旅だち: ゼロ歳~二歳児を育てる (シリーズ子どもと教育 子どもを見なおす)
- 岩波書店 (1995年10月25日発売)


- Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000039406
感想・レビュー・書評
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幼児期に全てが決定されるという考え方に著者は疑問を呈している。
赤ちゃんが生まれながらに持っている個性を気質と云う。
つまり赤ちゃんは白紙で産まれてくるわけではない。
その気質は養育者とのやり取りの中で変わることが分かっている。
つまり三つ子の魂百までというわけではない。
発達に最適な時期があるとしたら、本人がやりたいと思った時が最適である。
これは年齢に限らない。
人と繋がりの中での自立。
人間との確かなやり取りを見出す境地に達した時に死に不安をいだかなくなったという岸本英夫氏の言葉は重い。 氏の著書"死を見つめる心"は読んでみたい。
ノーが言えるということ自己がめばえたは成長である。そうポジティブに捉えていきたい。
いい子ね。という評価するほめ方は避けるべきである。
これは簡単にしてしまいがちであるので気をつける。
子どもを生きがいにしない。
育児を人生80年の中の一部でやり直しのきくものと考え、考え過ぎずに行えるという主張は育児を考え過ぎている人には福音だろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイトルだけを見ると「乳幼児期の発達がいかに大切か」という内容かと思いきや、実は「人生80年。0歳~80歳まで人間は何歳になっても成長するし、発達は0歳でも何歳になっても大切」というのが著者の意見。1995年の本だが、著者があげている子育て支援への提言など、今読んでも参考になる点が多い。
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日本の保護者はイヤイヤ期を嫌がる傾向があるが、米国では自己主張が重んじられるので、イヤイヤ期になると保護者は喜ぶという。
子どもが部屋に母親と二人でいて、母親が出て行った後に知らない女性が入ってきた場合、11ヶ月では大泣きしていた女の子が、23ヶ月になると母親の座った椅子に座ってじっと我慢し、女性に話しかけられてもけしてそちらを向かずに耐えているというのがかわいい。
著者プロフィール
高橋惠子の作品





