思想史とはなにか―意味とコンテクスト (SELECTION21)

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (401ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000040587

作品紹介・あらすじ

「新しい思想史学」の旗手として欧米の思想界に巨大なインパクトを与えたスキナー。専門の政治思想史を超えて、哲学・文学・社会学など人文・社会科学を横断しながら既存の理論へのアンチテーゼとして提示された彼の思想史学は、さまざまな分野で波紋をまきおこした。新しい思想史をめざすその理論的核心を明確にし、彼をとりまくさまざまな批判に応える。

感想・レビュー・書評

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  • いわゆる「ケンブリッジ・パラダイム」が具体的にどのような考えに基づいた方法論なのかが、その代表者であるスキナーの方法論に関する論文や批判への応答論文によって明らかにされる。スキナーはオースティンの言語行為論に定位しながら、思想家が記述の「際に」何をしようとしているのかを解明すること、つまり思想家の「狙い」の解明が従来の思想史研究には欠けていたと批判する。ケンブリッジ・パラダイムについては数多くの批判があるが、訳者もあとがきで述べているように、論争を通じて膾炙し、ある程度確立された方法論として無視するわけにはいかない地位を確保している。この本は、そのようなパラダイムを知るために非常に有用である。

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