制度と自由 (現代哲学の冒険 13)

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  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000041034

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  • 「制度と自由」というテーマについて、6人の論者が論文・エッセイを寄せています。

    法哲学者の井上達夫による「自由への戦略―アナキーと国家」は、階級国家論やアナキズムとの比較を通してリベラリズムの立場の特質を明らかにしています。

    科学哲学者の米本昌平による「地球温暖化の科学と政治」は、地球温暖化をめぐる議論が国際政治の舞台においてどのようなしかたでとりあげられることになったのかを論じています。

    倫理学者の川本隆史による「抵抗の倫理学へむかって―私の「道具箱」から」は、ガンディー、カミュ、フーコーの思想の検討を通して、どのようなかたちで社会制度に対する抵抗がおこなわれるのかを考察しています。

    法哲学者で思想史の研究で知られる土屋恵一郎の「幸福な独身者たち―18世紀思想史の因果」は、スコットランド常識学派に属しヒュームの批判者として知られる詩人のジェイムズ・ビーティの肖像を、歴史小説のかたちでえがいています。

    哲学者の中島義道による「時間における自由 時間からの自由」は、カント哲学などを参照しながら、「もはや取り返しのつかない過去」と「自由であった過去」をめぐる著者独自の時間論的考察が展開されています。

    哲学者の伊藤邦武による「言語と自由」は、チョムスキーの普遍文法とウィトゲンシュタインの言語ゲーム論を対比することで、言語というテーマにそくして人間の創造性へとアプローチする試みについての検討がおこなわれています。

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著者プロフィール

東京大学名誉教授

「2023年 『法と哲学 第9号』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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