家族アート (シリーズ「物語の誕生」)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 11
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000041607

作品紹介・あらすじ

拒食と過食とスカトロジー…。臓器感覚でカタる超小説・現代の聖家族。おとうさんと主婦、子どもと異人たちが、家族というテリトリーで演じる、痛快無比な現代のもの。

感想・レビュー・書評

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  • <出物、腫れ物>

     人間からは、いろんなものが出ている。おしっこ、うんこ、汗、精液、涎、痰、涙…。

     小学生の時、クリタ君とタナカ君とカツミ君がよくパンツの脱がせっこをしていて、その時の甘いような、おしっこの匂いは自分も同じだった。(男のおしっこと、女のおしっこのにおいは何故あんなに違うんだろう)

     物語は、夫とコドモと暮らす「わたし」の日常が展開されていく。それは何がフツーの生活なのか、ということを意識させる生活だ。

     おもしろがること、が基本にある。

     「経血を吸い込んだタンポンからは、体内のにおいがたちのぼりました。おしっこも、精液も、唾も、汗も、血も、乳も、体内からしみ出るものは、このにおいがします。わたしは小さい頃から体内からしみ出たもののにおいを嗅ぐのが、きらいじゃありませんでした。自分の持ち物にそのにおいをこびりつかせるのも、きらいじゃありませんでした。」

     不安な世の中を、おもしろがることで、突き抜けようとするとき、確かな体のにおいは何がしかの安心材料であるには違いない。

    2006-07-19 / 小川三郎

  • 2008/6/11購入

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著者プロフィール

1955年、東京都生まれ。詩人。78年に現代詩手帖賞を受賞してデビュー。性と身体をテーマに80年代の女性詩人ブームをリードし、同時に『良いおっぱい 悪いおっぱい』にはじまる一連のシリーズで「育児エッセイ」という分野を開拓。近年は介護や老い、死を見つめた『とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起』(萩原朔太郎賞、紫式部文学賞受賞)『犬心』『父の生きる』、お経の現代語訳に取り組んだ『読み解き「般若心経」』『たどたどしく声に出して読む歎異抄』を発表。人生相談の回答者としても長年の支持を得ており『女の絶望』『女の一生』などがある。一貫して「女の生」に寄り添い、独自の文学に昇華する創作姿勢が多くの共感を呼んでいる。現在は、熊本と米国・カリフォルニアを拠点とし、往復しながら活動を続けている。

「2018年 『たそがれてゆく子さん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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